Today's Tackle
2010/08/08
セリカLT
AA63カリーナと入れ替えで久しぶりの入庫となりましたセリカ1600LTですが、スターターモーターの不調という事です。この車両は2TG用のタコ足を流用しておりますが、ヘッドへの取り付けはそのまま付くものの、OHVの2Tはヘッドの幅が違うのでタコ足とスターターモーターのクリアランスがかなり厳しい状態です。
現状のスターターをオーバーホールするのではなく、定番の1G用のリダクションタイプを流用する計画を立てております。
つづく
2010/08/07
カリーナ
おまけの作業です。この時代の車には100キロを超えると鳴る、いわゆる「キンコンチャイム」が付いています。
これが付いていないと雰囲気が出ないという意見もありますが、高速での長距離移動時には単純にうるさい存在です。
という訳でキャンセルしたいとの事ですので、チャイムの場所を探してみるとエアコンの吹き出し口の中に付いていました。
本体を撤去するにはダッシュの中にあるダクトを外す必要がありそうですし、外した跡に穴が残ってしまうみたいです。
そこで本体の撤去は諦め、配線のカプラーを外しておく事にしました。
幸いグローブボックスを外すとカプラーが発見できましたので、接続を外しておきました。
話は変わって、こちらは頼まれた訳ではないのですが、ボンネットの裏側が真っ黒なのが以前から気になっておりまして、全部ではありませんがひどい場所だけ綺麗にしておきました。
汚れというより袋部分の内部へ吹かれたサビ防止剤が滲み出てこびり付いていたみたいです。
なかなか裏側まで手入れするのは手間が掛かりますが、一度綺麗にしておけば後は簡単な手入れだけで維持できると思いますので、これを機会に気に掛けていただけると幸いであります。
2010/08/06
AW11
こちらもエアコンにトラブルがありました。以前から微妙にガス漏れがあり毎年ガスの補充をしていましたが、今回は漏れが多くなっている様子です。
当方の作業ではありませんが、何年か前にコンプレッサーはリビルト品に交換されています。
念のために漏れチェックをしてみますが、ここは問題無さそうです。
コンデンサーあたりも怪しいのですが、チェックするにはエアロパーツや色々な装備を外す必要があります。
室内側も同じく、点検には色々な装備を外さないといけませんので、漏れ場所の特定と修理には時間が掛かりそうです。
そして・・・下回りを点検中にフロントストラットのスタビライザーのリンクが繋がる部分が破損しているのを見つけました。
ここも当方の作業した部分ではありませんが、純正のストラットに車高調キットを組む時にスタビのリンクも加工されていますので、少々無理が掛かっていたのかもしれません。
スタビのリンクもジョイントのブーツが破れたりしていますので、補修程度でいくかストラットを交換するか検討中であります。
つづく
2010/08/05
エアコンの修理
先日から預かっているAA63カリーナですが、エアコンの効きが少し弱い状況でした。点検してみますとガスが足りないという感じではないのですが、レシーバータンクの付近がに若干滲んだ様な跡がありました。
低圧側の圧が低すぎる感じでもないので、エキスパンションバルブの詰まりでもなさそうです。
という訳で今回のメニューはレシーバータンクと各部の継ぎ目のOリングを交換、エバポレーター周辺の掃除をしてみます。
レシーバーは今まで交換された事がなかった様子でした。
各部Oリングと同時にガス注入口のバルブも交換しておきます。
エバポレーターはユニットの取り外しは行っていませんが、ブロワーレジスターを外した穴からエアーを吹き込んでホコリやゴミを出しました。
詰まってしまう程ではなかったですが、やはり小さな落ち葉の様な物が入っておりましたので、風の通りが良くなったと思います。
結果ですが、修理前の吹き出し口の温度13〜14℃に対して、修理後は5℃近くまで下がっております。
建築物のエアコンとは違い車のエアコンは室内の条件が厳しいですから、だいたい吹き出し口の温度が10℃を切らないと涼しい感じがしないのです。
これでかなり快適になったと思いますよ。
2010/08/03
カリーナ
こちらは部品取り予定のTA63です。どのみちエンジンを降ろすのですが不動状態ですと何かと置き場にも困りますし、できればエンジンの調子も把握しておきたいので軽く点検しております。
燃料ポンプが作動していなかったのでポンプの固着かと思っておりましたが、リレーを直結するとポンプは作動しました。
それでもエンジンは始動しないのでガソリンを入れ替えます。
それでも始動せず、どうやらインジェクターが作動していない様子でしたので、ある方法によって覚醒を行いますと、ようやくエンジンが始動しました。
アイドリングは安定、油圧や水温なども正常、吹き上がり途中で息継ぎがありますので、エアフロの接点不良などがある様です。
その他の状態ですが、外装は少々浮きサビ有り、内装は内張り表面にカビなどありますが、軽いクリーニングで綺麗になりそうな状態です。
少々先の事になりますが、前所有者がAA63に使用する部分は外して保管、エンジン部品の一部は2TG改のために使用、その他、程度の良さそうな部品を販売して分解&処分の費用を回収という計画であります。
果たして元は取れるのでしょうか・・・。
2010/08/02
AW11
自走不能という事で引き取りに行きました、ブルーのAW11です。引き取りに行った時には正常に戻っていたのですが、エンジンチェックランプが点等していたという事ですので自己診断を診てみますと「バキュームセンサー」の異常を記憶しておりました。
これまでこのセンサーが壊れた例は少ないですが、取り付けられている場所はエンジンフードとトランクの隙間付近で、水切りのゴムなども付いていないので、ほとんど屋外にある様な条件の場所になります。
それでも20年以上頑張ってくれている物が多いのでかなり優秀なパーツですが、そろそろ壊れても不思議ではないですね。
ところが部品を発注してみると、残念ながら供給終了との事でした。
非常に重要な部品ですので、なんとか対策を考えないといけません。
つづく
2010/08/01
カリーナ
いつもピカピカ、17インチホイールとフォグランプが特徴のM氏AA63カリーナが車検とエアコンの修理のために入庫しました。そして・・・同じくM氏が所有されておられた不動のTA63カリーナを引き取って来ました。
こちらの車両は外見的には同じ様に見えますが、AA63の4AGに対して3TGTが搭載されています。
この度、残念ながら部品取りにする決断をされ、エンジンの方は当方で製作予定の2TG改2リッター仕様のためにクランクやコンロッドを使わせていただく事になりそうです。
この3TGTというエンジンは当時ラリーなどで活躍したエンジンですが、今となっては「クランク取り」というユーザーには申し訳の無い使い道になってしまうのが少し寂しく思えます。
2010/07/31
ビート
もう一丁、ビートのネタをご紹介しておきましょう。我が家にやって来た黄ビートですが、シートや内装が外されて積まれているだけの状態でしたので、一度降ろして検証してみます。
シートは雨漏りで湿っていた事もあるので、ある程度掃除して天日干ししておきます。
それにしても、何ゆえゼブラ模様?
そんな疑問はさておき、カーペットをめくってフロアの状態も検証してみますと、意外にもサビらしき部分は見当たりませんでした。
センタートンネル部は高く、かなりボディの剛性に貢献している様ですが、MR2の様にガソリンタンクが入っているのではなく中身はほとんど空洞です。
話は変わりますが、試作品の牽引フックの強度試験をしてみました。
とりあえず緊急時には実用可能な強度が確認できましたよ。
2010/07/28
ビート
ビートのECUがよく不良になると聞きますので、ちょっとしたご提案です。ECUが設置されている場所は助手席の背もたれの後ろあたりですが、ここの鉄板の向こう側にはエンジンのエキマニがあります。
走行中にはかなりの熱が伝わってくると思われますが、断熱材はECUの手前側(シート側)にあるだけです。
設置場所を移設するための延長ハーネスが売られていますが、そこそこ高額ですしハーネスの延長はノイズを拾う事も懸念されます。
という訳で、振動対策も兼ねて防振ゴムを使い、更に高ナットでかさ上げして45mm空間を広げてみました。
空いたスペースに断熱材や遮熱板などを入れると更に効果的だと思います。
ちなみにモデルになっているのは修理検討中の黄ビートですが、念のためにECUの中をチェックしてみますと、特にコンデンサーの液漏れや基盤の異常は見当たりませんでした。
2010/07/27
ビート
今週はオーダーが溜まっているパーツの製作に追われているのですが、合間を見てクラッシュしたビートをとりあえず動かせる状態にしております。右前のロアアーム取り付け部分が内側へ曲がった状態だったので、およそではありますが簡易的に修正をしております。
曲がったアームやナックル、ストラットなどの足回り部品は全て中古品でとりあえず揃えております。
曲がったボンネットとフェンダーも同色の中古品で揃え、見た目的にはもう走れそうな状態になっております。
今まではハンドルが切れない状態でしたので、これで邪魔にならずに済みそうですね。
本格的に修理するかどうかは、まだ先の事になりそうですが・・・。
2010/07/26
排気漏れ
先日、新潟県まで往復1500kmを走ってきたうちのトラックですが、ゴールの直前で排気音が大きくなっていたので点検してみるとフロントパイプが破れておりました。それからすぐに部品は手配していたのですが、ようやく時間が作れたので交換します。
遮熱板やクランプなどもセットになった親切な状態で来ていますが、より長持ちしてもらうために耐熱塗料を塗ってから取り付けました。
古いトラックなのですが今のところ部品に困る事もなく、調子も良いですので、まだまだ活躍していただく事にしましょう。
2010/07/24
AW11
先日作業が完了した白銀のAWと入れ替えでオイル交換のために入庫した赤いAWです。リフトアップしたついでに各部を点検してみますと、パーキングブレーキの戻りが悪くなっているのが気になりました。
ケーブルのアウター側が割れており、水や泥などが浸入している様子です。
それ以外にも目に付くのはブッシュ類の劣化で、特にテンションロッドのブッシュは原型をとどめていない感じですね・・・。
この先長く乗って行くなら部品の供給があるうちに手を入れておきたいところです。
2010/07/23
イセッタ
ポイントの状態もチェックしておりますが、特に問題は無い様です。とりあえず在庫であった2TG用のコンデンサーを取り付け、問題なく始動しております。
こちらの方が信頼性があると思いますので、ひとまずこの状態で乗っていただく事にしましょう。
2010/07/22
暑っ!
猛暑であります。いつもより増して何の警戒心もなくダラけているにゃんこですが、涼しい場所を選んですやすやと寝ております。
空を飛ぶ夢でも見ているのでしょうか・・・。
話は変わって、この猛暑の中をお出掛けしていたイセッタ君が熱中症?かどうかはわかりませんが、出先で止まってしまったという事で積載車で運ばれてきました。
症状を聞いてみると点火系のトラブルの様ですので点検してみると、コイルに付いているコンデンサーのコードが切れていました。
切れただけなら全く火が飛ばない訳ではないのですが、発見した時点では切れたコードがアース側に接触しておりましたので、そこで電気が逃げて全くポイントへ電気が流れていなかった様子です。
単純なトラブルですが、出先で止まった場合には予備部品や工具が無い事にはどうにもならないですね・・・。
2010/07/21
夏です。
本格的な夏になっておりますが、あえて猛暑の中たまには調子を見るため、お昼にお弁当屋さんまで預かったままの30カローラに乗って行きました。当然といえば当然なのですが、普通にエアコンは効いており、普通に乗って走れるファミリーカーなのであります。
2010/07/20
AW11
いろいろな都合で後回しになっていた車検を本日無事に済ませてきまして、まだ少々残っていた作業をやっております。以前から運転席ドアのキャッチの状態が良くなくて、締まり具合に違和感があったのですが、中古の良品が在ったので手入れして交換しておきました。
あらためて見ますとドアのキャッチ部分は何て複雑な作りなんでしょうか・・・。
その他、窓が半開きの状態の時に少しガタがあったのでウインドーレギュレーターの調整なども行っております。
ついでに普段の洗車時には見落としがちなドアのキャッチ部分の水垢を落として綺麗にしておきました。
ここ以外は汚れたままですが、後はオーナーに任せる事にしましょう。
そんなこんなで、ようやく今回の作業が完了しております。
ノーオーバーホールで43万キロオーバー、背中に詰まれた4AGは今でも2人を酔わせてくれるのでしょうか・・・。
2010/07/19
エアコンの修理
先日の作業と同じく窒素パージしてからガスを充填し、作動を確認しております。外気温は30℃オーバーですが、吹き出し口の温度は7
℃と良好な働きをしております。
レシーバータンクのサイトグラスの中は白い泡が立った状態で、昔のガスの感覚ですと充填不足に見えますが、これまでの経験上、ガスの比重や内圧の違いなどでHCガスではこれくらいが効率良く冷えるというデータを得ております。
欲張ってガスを入れ過ぎると内圧が上がり過ぎて冷却効果が逆に落ちてしまい、故障の原因にもなるみたいですよ。
2010/07/18
エアコンの修理
空調関係の装置の中は何かとホコリが積もって汚くなっている物です。画像はAW11のエバポレーターやブロワーファンのケースなどですが、バラして綺麗に洗った後の状態です。
中央の画像はエキスパンションバルブの中を覗いたところです。
10年ほど前に交換されているらしいのですが、繋がる配管のアルミが腐食して出た粉が詰まりそうになっています。
分解して整備すれば使えるのかもしれませんが、バルブ部分のスプリングの締め具合などがよく分かりませんので素直に交換しておく事にします。(そのうち勉強しておきましょう)
そしてささやかな工夫ではありますが、ファンの吸い込み口にフィルターを付けておきました。
このフィルターが詰まってしまうとエアコンの効きが悪くなりますが、今回の様にエバポをバラして掃除する事を思えば今後のトラブルを防ぐ効果は十分にあるはずです。
ちょっと適当な付け方ですが、見えない場所ですので良しとしておきましょう。
2010/07/17
排気漏れ
作業中のAW11ですが、どうやら排気漏れしていそうな感じが以前から気になっておりました。フロントパイプから漏れている感じなのですが、外して見てもそれらしい場所が見付かりません。
そこで、石鹸水を掛けた状態でエアーを吹き込んでみますと・・・ジャバラの中から泡が出てきました。
部品の供給状況を調べてみますと、まだ買えるらしいですが、かなりの高額でしたので、今回は修理して使う事にしましょう。
少々面倒ではありますが、メッシュになった部分を切り取り、中のジャバラを剥き出しにします。
他の部分の遮熱板もボロボロだったので、この際取っ払う事にします。
端の方の2周を溶接で埋めて破れた部分を塞ぎました。
溶接した場所は固定されてしまいますが、これくらいでしたらエンジンの振れを吸収するには問題ないはずです。
最後に耐熱塗料を塗って完成です。
応急的ではありますが、当分の間はこの状態で問題ないと思います。
2010/07/16
小ワザ
まず左の画像からですが、時々接触不良でトラブルを起こしていたTE27レビンのメインヒューズをターミナルごと今風(と言っても20年前の車の部品ですが)の物に付け替えてみました。ちなみにレビン繋がりという事でAE92レビンの物です。
お次はAW11のヘッドライトの枠を留めているビスです。
これがいわゆる「異種金属接触腐食」と言われる現象で、ステンレス製の枠の部分に対してスチール製のビスは異常に腐食してしまいます。
今回は根本的な対策はしておりませんが、新品の純正ビスを用意して焼き付き防止のグリスを塗って締めておきましょう。(サビに対しても効果はあるはずです)
そして、ライトを外したついでに曇ったレンズの内側を洗剤で洗って曇りを取っておきます。
これで少しはライトが明るくなるはずですよ。
2010/07/15
AW11
スターターの回り具合に違和感があったので調べてみますと・・・。イグニッションスイッチ(キーシリンダー)をスタート位置にした時に電流が流れてくるコードにテープが巻いてあったのですが、すでに硬化してパリパリになっていたので剥がしてみると元々あった被服が破れて中のコードが腐食しております。
かなり以前の事だと思われますが、熱で被服が溶けたかショートして焼けたかしてテープで補修されたのだと思います。
見てしまったからにはそのままという訳にもいきませんので、もう少し気の利いた補修をしておく事にします。
そしてスターター本体は今までのノーマルタイプからAE92後期の140PS仕様に付いているリダクションタイプへ交換する事になりました。
こちらは昔ながらの大柄な物ではなく、モーターと同軸上に組まれた遊星ギアで減速するタイプですので、元のスターターより小型になります。
話は変わりますが、LLCのリザーブタンクを新品に交換しました。
タワーバーの取り付けに伴って外されていた雨よけ?もタワーバーに干渉する部分を違和感なく削り込んで装着したりしております。
まだまだつづく
2010/07/14
TE27レビン
こちらもクーラーの整備です。(エアコンとは呼べない装備です・・・)特に目に見える不具合はないのですが、少しずつガスが抜けて効きが悪くなっていく様です。
TE27用の純正ではないのですが、メーカーはデンソー製ですので、今回は先日用意したレシーバータンクの交換と内部の掃除をしておきました。
怪しい部分の増し締めをして、例によって窒素を充填して漏れ点検をします。
通常のエアコン整備では真空引きという作業で漏れをチェックしますが、どちらかと言うと負圧でチェックするよりも内圧を掛けてチェックした方が理に適っている様に思います。
漏れチェックの後、何度か窒素の排出と充填を繰り返して完全に空気を追い出したところでエアコンのガスを入れます。
前にも書きましたがこの方法は私流です。
他の車屋さんで注文してもやってもらえないと思いますので、ご注意ください。
2010/07/13
AW11
ロアアームブラケット部分の強化メンバー、どこかで買って来られたらしく部品持ち込みでの取り付け依頼ですが・・・これはうちの製品です。なんだかコピー商品が出回っているという噂を聞きましたが、これは本物の様ですね。
これまでにもアイデアをパクられた事が何度もあります。
手間と費用を掛けて特許でも取っておかない限り法的には守ってもらえませんが、デザインまで丸々コピーしてしまうのは倫理的に言うと立派な泥棒です。
そして、同じ物作りに携わる人間がやっているのかと思うと悲しい気持ちになりますね。
ちょっと重い話になりましたが、これからも更に誰も真似のできない様な製品を考えていきたいと思う次第であります。
そしてパーツの取り付け作業のついでに、フレーム部分にある隙間をコーキングで埋めておきました。
できる範囲ではありますが、正面を向いている場所に隙間がありますので、少なからず土などが入ってくる様です。
純正のメンバーを外した場所にグロメットがありますので、内部の点検と入った土を掃除しております。
長く乗るためにはこういうメンテも必要だと思いますよ。
2010/07/12
部品の手配
まずは左の画像からですが、箱に書いてある通りの物であります。昔の車に使われているタイプで、配管の継ぎ目にはOリングが付きません。
継ぎ目部分の当たりが悪いとガスが少しずつ漏れたりしたものですが、増し締めすれば直る事もありますし、Oリングのタイプの様にOリングが切れていきなり漏れるという心配はないですね。
注文してからさほど待たずに届きましたし箱も中身も古い感じはしないので、今でも何か現行で使われているのでしょうか。(重機関係とか?)
もう一つは以前にも紹介した事がありますが、デンソーのGTコイルです。
特に使用する予定はなかったのですが、デンソーつながりで一緒に注文してみました。
2010/07/11
AW11
「パンドラの箱」はすでに開けてしまいましたので、浮き上がった塗装を剥がしてみますと・・・意外にも腐食という状態には至っておらず、地肌は綺麗な状態と言えます。この場所は、どちらかと言えば室内になりますし、密閉度が高く普段は外気に触れ難い環境になるのだと思われます。
とはいえ、このままという訳にもいきませんので、サビの処理をしてから可能な範囲でアンダーコートを吹いておきました。
全ての部品を外して作業すれば、もっと綺麗に仕上がると思いますが、今回はレストアが目的ではなく、あくまでもついでにできる範囲での作業となっております。
ちなみにアンダーコートはホワイトのタイプを使用して違和感のない仕上がりになっていると思います。
水垢でひどく汚れていたカウルトップの部分も頑張ってリフレッシュしておきました。
今後はこの状態を維持していってもらいたいものです。
2010/07/09
AW11
まずは左の画像からですが、A/Cコンプレッサーのベルトのテンショナープーリーです。この様にベアリングだけ交換可能なタイプでプーリーの溝の磨耗が少ない場合は同サイズのベアリングを手配して交換する方が安くリフレッシュできます。
次は水周りの作業ですが、サーモスタットの交換をするためにケースの部分を外しております。
サーモの入っている部分だけを外して交換する事も可能ですが、この部分はAW11の水周りの重要な部分ですので、この機会にエア抜きの部分に詰まりがないかなど点検しておきます。
ホースの差込み部が腐食していましたので、腐食部分を落として凸凹になった場所はエポキシ系の接着剤で補修しておきました。
その他、3箇所のLLC排出部と同じく3箇所あるエア抜きのバルブ類のパッキンやOリングなどを交換しておきます。
この車両ではエア抜きが非常に手間の掛かる作業ですので、二度手間にならない様にできるだけ消耗品は一度に交換しておきたい訳です。
そしておまけですが、普段は気になっていてもわざわざ注文するのが面倒に思ってしまう小さなネジなどを用意しております。
袋ナットはワイパーアームの根元を留めているナットです。
小さなビスはヘッドライトの枠を留めているビスです。
どちらもそれほど目立つ場所ではないですが、よく錆びる部分ですし酷くなれば取り外す時に思わぬ苦労がありますので思いついた時に交換しておくのが得策ですよ。
2010/07/08
リーフスプリングの加工
ショップさんからの依頼で、車種は伺っておりませんがアメ車のリーフだという事です。今回のオーダーは反りを左右で1cm差を付けるという事です。
おそらくどちらかへ傾く傾向にある車両なのだと思います。
画像は加工が完了した状態です。
オーダー通りメインリーフの反りが中央部で1cm差を付け、2枚目はそれぞれメインリーフに合わせ、3枚目はどちらもフラットに仕上げております。
実際に車両に取り付けた状態は予想でしかありませんが、リーフ単体での仕上がりは自由自在に調整する事が可能なのであります。
2010/07/07
AW11
エアコンの不調ですが、スイッチを入れるとマグネットクラッチは作動しようとしているのですが、完全に滑っている状態です。コンプレッサーを手で回してみようとしますと、完全にロックしておりました。
そこで今回はマグネットクラッチ付きのリビルトコンプレッサーを手配しております。
コンプレッサーを取り外す前に圧力の計測をしましたが、特にガス漏れが起こった訳ではなさそうです。
コンプレッサーがロックした原因はよく分かりませんが、他に不具合がないかを検証しながら修理を進めていきたいと思います。
2010/07/06
TE27レビン
クロームメッキされたカムカバーが付いておりましたが、小さなクラックが入っていたのと、どうしてもパッキンがずれ易いので、またオイル漏れが起こっておりました。これまで何度か補修してきましたが、今回は残念ながら見切りを付けてカムカバーを交換する事にしました。
初期型2TGのカムカバーがありましたので、手入れして使う事にします。
例によってサンドブラスターで表面を処理した後で再塗装しております。
光り物も良いですけど、こんどはちょっと渋い感じですよ。
2010/07/05
ビートの幌
世間はワールドカップの話題で盛り上がったりしておりますが、何を隠そう、わたくし中学の時にはサッカー部でして、3年の時にはセンターフォワードでした。そんな15歳の夏からほとんど体型が変わっていないのでシャツやズボンのボタンが留まらなくなった経験が無い私ですが、ビートは歳を取ると幌のホックが留まらなくなるみたいです。
ボディが太っている訳ではないと思われるので、おそらく幌が縮んでいるのでしょう。
無理やり引っ張ってなんとかホックを留めようとしてもすぐに外れてしまいます。
本日は天気も良くかなり気温も高かったので、炎天下でホックを留めた状態をタイラップで保持して日中置いておきました。
思惑通り幌は矯正され、夕方にはタイラップを外してもホックは留まったままの状態に回復しております。
所々ほつれなどがありますが、ひどい雨漏りもないですし適度にヤレた雰囲気で良いのではないでしょうか。
2010/07/04
AW11
ここのところなぜかRRやミッドシップ車の作業が85%くらい?な感じであります。(ポルシェやフェラーリがゴロゴロではありませんが・・・)車検の時期が来たので預かった白銀のAW11ですが、この車両はワンオーナーで走行距離がなんと43万キロの日常使用車両です。
何点かの作業依頼を伺っておりますが、まずエアコンの修理、謎の雨漏り、サーモスタットの交換などなど・・・。
という訳で、カウルトップ部分やフロントのトランク内の荷物を出して点検しております。
ボディはいつもピカピカにされておられますが、普段は手の入らない場所は少々くたびれております。
特にフロントのトランク内は以前クラッチマスターから液漏れしたらしく、その時の適当な処置が尾を引いている感じです。
今回エアコン修理の為にここまでバラしましたので、ついでにできる範囲でサビ処理などをしておきたいと思います。
つづく
2010/07/02
検証
新潟から持って帰ったビートですが、軽く状態を検証しております。一緒に純正オプションのアルミホイールをいただいてきたので、揃えて履かせてみますと左側から見る限りは今にも走り出しそうな雰囲気です。
しかし右側は残念ながらクラッシュした状態で、フロントの足回りはストラット、ナックル、ロアアームなどが大きく曲がり、ハブにスペーサーを入れてやっとテンパータイヤが付けられる状態です。
ロアアーム取り付け部のフレームも曲がっているので、この辺が前オーナーが修理を諦めた理由でしょう。
右のリア側もタイヤの前側が開いた状態です。
画像は移動させるために幾らか応急で曲がったアームを修正した後の状態ですが、当初はこの3倍くらいの角度でタイヤの前側が開いておりました。
リア側もアーム類とナックルなどが曲がっておりますが、フレームに至る損傷は無いみたいです。
不幸中の幸いですが、これだけのクラッシュにしては右のドアに傷や凹みが無く、クォーターパネルも軽い凹みだけで済んでいるのは奇跡的と言っても良いでしょう。
もしもこの車両を修復するとすれば、ボディ関係ではボンネットと右前のフェンダーのみの交換で良いでしょう。
足回りはかなりのパーツが必要ですが、とりあえず中古で安く揃える事もできそうです。
後は曲がったフレームをどこまできちんと直すかです。
もちろん直す事は可能ですが、もっと良い車両が買える位の費用が掛かってしまっては意味がないですからね・・・。
2010/07/01
引き取り
久しぶりに遠くまでお出掛けとなりました。引き取りに行く事になったのはビートです。
事故車両で、部品取り前提という事になります。
そして場所は新潟県、新潟空港よりも少し先くらいの場所で、片道760kmありました。
トラックは土日に行っても高速料金は1000円になりませんので、平日の深夜割引を利用するために夜通し走って参りました。
行きは一気に走り切る予定で満タンで出発しましたが、ちょっと飛ばしすぎたせいか目的地の150kmくらい手前で燃料計がEラインになってしまったので給油のためにパーキングへ入ります。
この時点で2ピットストップ作戦が決定しました。
現地へ着いて積み込みを済ませ、海の近くという事もあり、せっかくですので日本海の風景を眺めに行きました。
帰り道は少しペースを落として節約モードで帰って参りました。
ある程度割引きになる時間帯になりましたので、名神の吹田ジャンクションから中国道へ向かわず名神の西宮終点へ向かい、阪神高速神戸線へ乗り換えます。
そこで、今回の言いだしっぺでもあるKAZU氏と神戸市内のパーキングで合流。
車両の状態をチェックされております。
そう言えば今から5年ほど前ですが、前回新潟県まで行った時もKAZU氏絡みでありました。
お仕事として考えますとちょっと割りに合わないのでありますが(往復1500kmオーバーです)、基本的に運転するのは苦にならないので、たまにはお出掛けも悪くないかもしれませんね。
2010/06/30
リーフスプリング
いつもの様にローダウン加工のご依頼でリーフスプリングが送られてきました。大きさのわりに軽いので不思議に思いながら梱包を開けてみますと・・・なんとこのリーフスプリングは金属製ではなく樹脂製の様です。
この様な樹脂製のリーフがある事は知っておりましたが、わりと大きなアメ車の物と聞いていたので予想しておりませんでした。
さすがに樹脂製のリーフは加工できませんので、依頼者にご連絡して、そのまま返送させていただきました。
2010/06/26
TE27レビン
事情により運転席に付いていたフルバケを外してカプチーノのシートを仮に取り付けております。カプチのシートはネジ穴が4箇所とも同じ高さなので、穴の位置さえ合えば底留めのバケットと同じ要領で簡単に取り付け可能です。
仮に付けただけですが、なかなか似合ってるんじゃないでしょうか。
そしてこちらもエアコンの漏れ点検のために窒素を充填してみます。
エアコンの方は圧を掛けたままの状態で置いておき、その間に他の作業をします。
リアのホイールシリンダーは前回の車検時に手を付けていないので今回新品にしておきました。
2010/06/25
ビート
エアコントラブルの原因を探しておりますと、エアコンのスイッチを入れていないのにキーをオンにするだけでコンプレッサーのマグネットクラッチが接続の状態になっている事が判明しました。この状況ですと、エアコンを作動させている時にはそれほど問題ないかもしれませんが、エアコンのスイッチが入っていない時には送風のファンもコンデンサーのファンも回っていない状態でコンプレッサーが高圧側へガスを送り出していますので、特に走行風が無い時にはコンデンサーが冷却されず非常に高温になっていたと思われます。
まずはマグネットクラッチが入りっぱなしになる原因を究明しないといけません。
キーがオフの時にはクラッチは切れていますので、クラッチの焼き付きという訳ではありません。
あらゆる可能性を想定して電源からスイッチ、リレーなどを点検してみますが、不具合はありませんでした。
そのリレーですが、マグネットクラッチのリレーとコンデンサーファンのリレーは別になっており、マグネットクラッチのリレーのスイッチ側の回路のアース側はECUで制御されている事がわかりました。
いろいろと情報を集めてみますと、ECUの不良で今回の様なトラブルが起こる事もあるらしいです。
念のためにECUの自己診断をしてみようとチェック端子を短絡してみますが、チェックランプは点滅せず、点灯したままの状態です。これは自己診断の機能自体にもトラブルがあるという事であります。
とはいえ、普通にエンジンは始動して走行にも特に不具合を感じないという事ですので、今回はECUには手を付けずエアコンだけを修理する事になりました。
そんな訳で・・・リレーの配線に手を加えてマグネットクラッチのリレーをECUで制御せず、昔ながらの方法で単純にエアコンのスイッチがオンになると作動する様に配線を入れ替えるカプラーを作りました。
要するに、ECUを交換、又は修理して正常な状態になった時にはこのカプラーを取り外すだけで元の状態に戻るという事です。
作動の回路が正常?になったところで、ガスが漏れた部分を修復し、窒素パージで他に漏れる場所が無いかを確認しながらシステム内の水分を含んでいると思われる空気を追い出しておきます。
漏れは確認されませんでしたので、エアコンガスを充填し、冷え具合を確認して今回の作業は完了しました。
めでたしめでたし
2010/06/23
ビート
オーナーは以前から知っている方ですが、最近購入されたそうで今回初めて拝見する車両です。アイドリングが不安定になり、その後フロント部分から白い煙が出たらしいです。
状況を伺いますと、どうやらエアコンのトラブルの様で、「白い煙」はエアコンのガスだったみたいですね。
フロントのナンバープレートのすぐ裏あたりにあるレシーバータンクを点検してみますと、安全弁?からガスが抜けた形跡がありました。
これは配管内が異常に高圧、高温になったという事です。
システムを守るために、ここでガスが抜ける仕組みになっていますが、場合によっては他の部分にもダメージが及んでいる事もありますので点検が必要です。
それと、異常な高圧になった元の原因を探す必要がありますね。
つづく
2010/06/20
AW11
まずは左の画像ですが、フロントスタビライザーのブラケットが曲がっております。何か障害物に擦った様な跡が付いておりますが、取り付け部分のフレームも凹んでいますので見た目以上にスタビの角度がずれております。
これでは直進時にスタビが片方へ効いてしまう状況です。
フレームはなんとかプチ修正し、変形したブラケットとブッシュは交換しておきました。
そしてオーナーの要望でフロントアンダー部へ強化メンバーとアンダーブレースを装着しております。
この商品、メインとなるメンバー部分に関してはこの車両でなんと80セット目のお買い上げとなります。
20年以上前の特定車種へ向けたショップオリジナルの手作りパーツとしてはかなりのヒット作ではないでしょうか。
そして気になっていたアンダーカバーは在庫の中古品を取り付けております。
中央部分に付く小さなメンバーが見付からなかったので、フラットバーで簡単に作っておきました。(これも強化メンバー?)
残る作業はアライメントの調整ですが、ハンドルの切れ角のセンターもかなりずれていますし、リアのトーインも左右でバラバラでしたので、基本的なところから調整する必要がありそうです。
2010/06/18
新パーツ
ビートオーナーの方、お待たせ致しました。ビートのボディ補強パーツが完成しました。
フロントロアアームの根元とバルクヘッド部の間を斜めに結ぶアームを追加する感じですが、これはFFの車両のスポーツグレードなどで使われる方法です。
今回考案したこのパーツではステアリングのラックマウント部に装着したプレートを介してロアアームの根元付近と連結しますので、ステアリング操作がダイレクトに伝わる感じになると思います。
元々シャープなハンドリングのビートですが、更にレスポンスがアップする事が予想されます。
材質はスチールですが、形状の工夫によって強度と軽量を両立させております。
取り付け作業時に手の入り難くなる場所は裏側にナットを溶接して作業をし易く工夫していますよ。
2010/06/17
R2
ミッションオイルの交換をしております。ミッションとデフは同じケース内でオイル共用です。
クラッチ側(右側)にはプライマリーギアが付いていると思われますが、こちらにもドレンプラグが付いております。
内部では繋がっていると思うのですが、右側のドレンからはオイルが少量しか出てきません。
試しに右側のドレンを外したまま左側にある給油口からオイルを入れてみましたが、油面が規定位置になっても右側のドレンからはオイルが出てきませんでした。
この状態でタイヤを回してみると少しですが右側のドレンからオイルが垂れてきたので、どうやらギアが回転するとオイルが送られて来るみたいです。
内部を開けた事がないので確認のためにこんな事をしてみましたが、オイルは規定の量が入りましたので問題は無いと思います。
デフ側のドレンプラグを外した状態でリングギアの当たりを少し確認する事ができましたが、大きな問題は無さそうです。
しかしベアリング系統の音なのか、幾らかガラガラ音は出ている様ですね。
2010/06/16
AW11
フロントのスタビライザーリンクにガタがあったので交換する事になりました。そしてリアのサスペンションアーム(タイロッドの役目の部分)のボディ側が前期はゴムブッシュで後期用はピロに変更されていますので、後期用の部品へ交換する事にします。
しかしそのままポン付けとはいかず、ブラケット部分を少々加工する必要があります。
全て後期仕様にするにはナックルの交換が必要で、それに伴ってストラットやブレーキ関係も変更する必要がありますので、今回は外側のエンド部分は前期のままで組み合わせて、インナー側のピロ化のみ実行しております。
2010/06/14
R2
手入れの終わったドライブシャフトを組み付けております。デフ部分との接続は「ロールピン」とか「スプリングピン」と呼ばれるピンを打ち込んで固定する様になっています。
ちなみに接続部分はオイルシールより外側ですので、シャフトを外してもオイルは出てこない構造です。
そしてハブ側のベアリングが収まっているケースとセミトレーリングアームとの接合部分はシムで角度が調整してあります。
これでトーインを微調整してある訳ですが、工夫次第ではキャンバーの調整もできそうです。
そして気になっていたドラムのセンター部分、ベアリングのインナーレースと当たるところですが、磨耗して段付きになった部分を削り、荒れた面を修正しておきました。
修正の方法はオイルストーンを使って手作業でやりました。
微妙にドラムが奥へ入ってしまいますが問題のないレベルです、ここはシムなどで調整しますとシムが潰れてガタが出る可能性がありますので、この状態で様子を見る事にしましょう。
2010/06/12
AW11
以前からご相談いただいてましたが、今回はじめての入庫となった前期型のAW11です。前から見るとノーマル的な車両ですが、アクリル製のリアウインドウを貫通したロールケージがかなり本気な感じですね。
リフトアップして軽く点検してみますが、アンダーカバーが全て撤去されております。
軽量化が目的かもしれませんが、空力的には不利ですし、エンジンに関してはタイヤが巻き上げるゴミや小石がプーリーやベルトに当たるので良くないですね。
その他、オーナーが気になっている事も何点か聞いておりますので、相談しながら作業していく事にしましょう。
2010/06/11
新パーツ
出来上がったビートが納車まで時間があったのと、部品製作のついでがあったので、思い付きでビート用のパーツを作ってみる事にしました。画像は完成品ではありませんが、ステアリングギア(ラック)のマウント部分とフロントロアアームの取り付け部を繋いで補強するパーツになります。
フロントアンダー部分の剛性アップとステアリングのレスポンスアップにかなり効果が期待できそうですよ。
2010/06/09
R2
ジョイントが新品になったドライブシャフトですが、ドラム側のスプラインやロックナットのネジ部分が少々傷んでいるのが気になります。真ん中の画像はドラム側ですが、こちらもスプライン部分やベアリングのインナーレースと当たる部分が磨耗しているので、もし部品が手に入れば交換したいところです。
ベアリングも新品に交換し可能な範囲で手入れできたと思いますが、気になっていた異音が解消されたかどうかは走行してみないとわからないですね。
2010/06/08
R2
しばらく預かったままでしたスバルR2ですが、作業を再開しております。まずはリアのドライブシャフトとハブの分解です。
ハブのロックナットやシール、デフ側のピンなどは純正部品が手配できました。
そしてユニバーサルジョイントを分解して先日入荷した部品を交換します。
部品が無かった時のために予備のドライブシャフトを用意していただいてましたが、現車に付いていた方が程度が良かったので、こちらをオーバーホールという事になっております。
2010/06/06
検証
銀ビートに載っていたエンジンですが、オーバーヒートによるブローにしては納得できない点があったので検証してみる事にします。というのもヘッドガスケットが抜けた感じではなく、コンプレッションを計ってみると問題となる様な抜けもバラつきも無い様に思いました。
まずはタイミングベルトを外そうとカバーを開けてみると・・・なんとベルトのカバーの内部がドロドロに溶けております。
その溶けた部分がスプロケにへばりついて一体化しております。
ヘッドを開けてみてもガスケットが抜けた形跡は無く、シリンダーも問題になる様な傷は見当たりません。
タイベルがずれていたのでバルブとピストンが干渉したみたいですが、バルブが大きく曲がるほどではなかったみたいです。
クランク周りも見てみましたが、メタルに損傷も見られませんでした。
以上の事から、オーバーヒートした事は間違いないですが、シリンダーが焼き付いたりガスケットが抜けたりしたのではなく、バルタイがずれて不調になり、異音が出ていたと思われます。
このエンジン、組み直せば使える状態だとは思いますが、わざわざこれをベースに組む必要があるかどうかは微妙ですね・・・。
とりあえず状況が把握できたので、気分はスッキリしました。
2010/06/05
ビート
新品のラジェーターが届き、早速取り付けました。軽く試乗してみましたがエンジンの調子は良さそうです。
ブレーキローターが錆びていて「シャリシャリ」と鳴っているのが少し気になりましたが、あとはオーナーに乗ってもらって判断してもらう事にしましょう。
2010/06/04
310サニー
フロントパイプを交換する事になっておりますが、左の画像、上側が今まで付いていた純正のフロントパイプです。エキマニから4−2−1にはなっていますが、2−1の部分が短くて形状も良くないという事で交換する事になった様です。
そして下側がオーナーが用意されて来たフロントパイプです。ワンオフ物みたいですが、けっこう頑張って作った感じです。
しかし車両に仮付けしてみますとフロアに干渉してしまいます。どのみち触媒への接続やO2センサーの取り付けなど、加工を予定しておりますので、縦方向へ延長加工する事にします。
ところで、エキマニとの接続部のガスケットを注文しようとしましたが、すでに製廃になっておりました。
たまたま在庫していた510ブルーバード用のメタルタイプのガスケットを合わせてみると、取り付けボルト部分の穴を加工すれば合いそうです。
作業はフランジ部分を切断しパイプを追加して溶接、ミッションへ付くステーの位置変え、触媒部までのパイプの取り回しとフランジ取り付け、O2センサー取り付けネジの溶接とメクラプラグの用意などなど。
一から造るのとあまり変わらんかも・・・と思いながら、なんとかご希望通りに出来上がったみたいです。
ちなみに装着後、エンジンを掛けてチェックすると元の溶接部にクラックがある事が判明し、再度外して修理という事になりました。
こういう中古パーツは要注意ですよね〜。
2010/06/03
ビート
エンジンが壊れた直接の原因が水漏れによるオーバーヒートだと予測できた訳ですが、他に原因不明の不具合があります。メーター内のエンジンチェックランプと排気温度警告等が点いたままになっております。
こちらはエンジントラブルが起こる以前からの症状だったそうで、特に走行に問題がなかったので中の電球を外して乗っていたそうです。
あまり関心できる状態ではないので、原因だけは確定させておきたいですね。
ECUの自己診断によるとO2センサーの不具合が表示されました。
そこで、排気温センサーとO2センサーの場所がどちらも触媒ですので、接続部の腐食によるアース不良を疑ってアースコードを追加してみましたが、状態は変わりませんでした。
後で聞いたところによりますと、以前のオーナーがお世話になっていた修理屋さんで排気温センサーは交換した経歴があるそうです。
そしてどうやら排気温の警告等が点灯した時期とチェックランプが点灯した時期は同じではないみたいです。
以上の情報から判断して2つのトラブルには関連性が無いかもしれません。
まずは排気温警告等の回路を順番に追って点検してみますと、どうやらセンサー側ではなくてメーター内部の装置が不良になっているみたいです。
ある程度の特定ができたので、メーターを修理するか、中古部品でも探すか、オーナーに判断してもらう事にします。
それにしても、メーターの内部にまで潮風の影響があったのか、ビス類などがけっこう錆びております。
そしてエンジンチェックランプの方ですが、こちらも状況から判断してセンサーの不良という確立は低いと思います。
残るはECU内部の不良という可能性が高いですので、それを確定するために同型のECUを借りてきてチェックしてみる事になりそうです。
ラジェーターの方は協議の結果、純正タイプの社外品を購入する事になっており、少々の入荷待ちとなっております。
2010/06/02
ビート
いよいよエンジンの搭載です。決して広いスペースではないのですが、エンジン自体が小さいのでわりと素直に収まって行きます。
今回は足回りを分解せずドライブシャフトはハブに付いたままの状態で、エンジン+ミッションをエンジンルームへ入れていく途中の段階で徐々にミッションに差し込んで行く方法で作業しました。
車によっては足回りを外さないと作業できない場合もありますが、後でアライメントの調整も必要になりますので、今回の方法ですとトータルで作業時間は短縮できたと思います。
そして、特に問題なくエンジンは始動したのですが・・・。
最初のアイドリング状態では何もなかったのですが、少し水温が上がってきて回転を上げてみるとラジェーターから水が漏れてきました。
こんな事もあろうかとLLCは入れずに水だけにしておいて正解でした。
それにしてもこの車両、走行距離が極端に少ないのですが前オーナーが海の近くで青空駐車だったという話で、極端な腐りは無いものの至るところ潮風の影響を受けております。
ラジェーターも中から錆びた感じではなく、表面が腐食して薄くなってしまったみたいです。
ちょっと珍しい漏れ方ですよ。
2010/06/01
ビート
銀ビートのつづきです。せっかくタペットカバーを開けたのでタペットの調整をしておきました。
デスビ、インジェクターなどは最近まで実働だった方(元の車両の方)に付け替えております。
その他の補機類、ハーネスも予備エンジンの方は途中で切断されていたので付け替えです。
ようやく搭載可能な状態。(中央画像)
そして特に不具合はなかったのですが、エンジンがお留守の状態なら作業がし易いので、クラッチレリーズをオーバーホールしておきました。
これがなんとインナーキットの設定が無く、レリーズシリンダーASSYか、カップ単体での設定だそうです。
シリンダーの状態は悪くなかったので、カップ2つとブーツのみ交換しました。
昔は普通にこういう作業をしていたと思いますね〜。
という訳で、いよいよ車両に搭載する段階になりました〜。
2010/05/31
R2
一ヶ月以上待ちましたが、ドライブシャフトのユニバーサルジョイントがようやく手に入りました。ハブのベアリングは規格品ですので、早くに用意できておりました。
これでやっと作業に掛かれそうですね。
2010/05/30
お預かり
最近では滅多に見掛けなくなった310サニーです。ある作業のためにお預かりしました。
エンジンはA15のインジェクション仕様、これも今となってはそのまま使われているのが珍しいと思われます。
A14&A15のインジェクション仕様だけがタペットカバーの色が金色なのであります。
2010/05/29
ビート
タイミングベルト、ウォーターポンプ、クランクシール、カムシール、カムカバーパッキンなどを交換しております。そして一体式のクランクキャップを外し、ついでにコンロッドのメタルも点検しておきます。
「どうせなら・・・」と言い出したらきりがないので、今回はヘッドを開けるところまではやりません。
あくまでも「オーバーホール」ではありまんよ。
2010/05/28
ビート
作業の話ではありませんが・・・ビートのエンジンに付いているエキマニは立派に等長になっております。
そしてスロットルバルブは3連で入り口部分はファンネルの形状、インダクションボックスも十分な容量があります。
しかしこのスロットル、シャフトは1本物ですので、もし同調が狂ってしまった場合には調整をする術はないみたいですね。
そしてフライホイールの中心にパイロットベアリングが入っています。
偶然だとは思いますが、ベアリングの型式が縦置きの4AGと同じであります。
2010/05/27
ビート
とりあえずそのまま載せる予定の予備エンジンを倉庫の奥から引っ張り出しましたが、運んでいる時にエンジンの中から「コトッ、コトッ」と嫌な音がする事に気付いてしまいました・・・。点検してみるとクランクのスラスト方向のガタが少し大きい様です。
ダイヤルゲージで計測してみると限度値には達していないものの、基準値からは大き目の数値です。
微妙な感じではありますが、他のメタルの点検も兼ねてオイルパンを開けてみる事にします。
ここからはエンジンスタンドにセットしてからの作業になります。
つづく
2010/05/25
ビート
エンジンが壊れた銀ビートですが、ストックしてある中古エンジンがあるのでそのまま載せ替える事になりました。他に溜まっている仕事もあるのですが、簡単な方?から片付けて行く事にしましょう。
ミッドシップという事でFFやFRよりも作業性は良くないのですが、ビートの場合はエンジン上部へのアクセスが幌の後部を外してからになりますので、MR2などに比べても更に工程が多くなってしまいます。
そしてエンジンの後方はトランクを開けた状態で僅かな隙間から手を入れる事になります。
とはいえエンジンやミッションが小さいので、必要な部分を取り外せば摘出作業自体は簡単です。
うちで使っているミッションジャッキは500kg対応で少し余裕のある大きさなので、こいつでエンジンとミッションをセットで載せて降ろす事が可能であります。
そんな訳で、エンジンの脱着作業だけなら簡単なのですが、補機類の移植やタイベルの交換、オイルシールは?ウォーターポンプは?などなど・・・ついでにやっておいた方が良い作業を考えると、少し時間は掛かりそうですね・・・。
つづく
2010/05/24
工具の話
以前紹介した自作(改造)工具ですが、その後の使い勝手などをレポートしてみます。結果から言いますと非常に便利で使用頻度は高くなっておりますが、各サイズによって条件は多少異なります。
まず一番小さい10mmですが、便利に使えるものの対象のネジはM6がほとんどですので、このサイズのネジならラチェット側だけで必要なトルクを掛けられますので、特にメガネ側を使う必要はないかもしれません。
逆に大きい方の19mmですと車用のネジの場合M14がメインになりますので、硬く締まったネジを緩める場合などはもう少し長さがあった方がいいのですが、そうなると狭い場所でラチェット側を使う時に邪魔になってしまいます。
このサイズの場合は一体化せずに早回し用と本締め用の工具を使い分けた方が良いかもしれません。
残りの3本、12mm、14mm、17mmはかなり便利に使っております。
贅沢を言うなら奥の方へ手を入れて手探りで作業する場合などではラチェットの回転方向が判別し難いので、何か手の感触で分かる様にしておけばもっと便利になるかもしれません。
回転方向が切り替えられるギアラチェもありますが、それはそれで回転の切り替えボタンが邪魔になったりもします。
全ての条件を満たす物はなかなか無いと思いますが、実際の作業で思いついた事を取り入れていけば、自分が使い易い状態になっていくと思います。
2010/05/22
アルカリイオン?
取引先の部品屋さんが扱っている商品ですが、めずらしくインターネットの通販より安かったので試しに買ってみました。なんでも洗剤ではなく、アルカリイオンで汚れ落としや除菌ができるそうです。
使ってみると手に付いても強力洗浄剤の様なヌルっとした感触は全くなく、感じはただの水です。
しかし、汚れは結構落ちますので何だか不思議な感じです。
汚れていたパソコンのキーボードに使ってみましたが、かなり綺麗になっております。
洗剤の様に乾いて跡が残ったりしないみたいですので、ちょっと役に立ちそうなアイテムであります。
2010/05/21
ラジェーターホース
コツコツと時間のある時に作業しているSS20セルボですが、ヒーターバルブからの水漏れは直ったものの、各部のホースもそのうち交換したいところです。この車両リアエンジンという事で、後ろのエンジンからフロントにあるラジェーターまでホースが繋がっている訳ですが、途中がパイプになっている訳ではなく全てホースで繋がっております。
念のために純正部品を問い合わせたところ、まだ供給は可能でしたが、かなり高額でありました・・・。
形状的にはただの長尺ホースですので、汎用のホースで代用してみようと思います。
そこで早速用意してみたのですが、純正よりもかなり丈夫そうなホースです。
ラジェーターからリザーブタンクへ繋がるホースも同じ内径ですが、こちらは複雑に曲がっていますので純正部品を手配しております。
このリザーブタンクですが、ラジェーターキャップから噴出したLLCを溜めておくタイプではなく、リザーブタンク自体にも圧が掛かり、ここにキャップが付いているタイプです。
ラジェーターには同じ径のパイプが3本出ている訳ですね。
今のところ漏れてはいないみたいなので、交換作業は先の事になりそうです。
ちなみにホースの交換はフロア下からではなく、室内側からでシートやカーペットを外しての作業になるのであります・・・。
2010/05/20
リーフスプリングの加工
いつもの作業です。まず左の画像は最近依頼が多いグランドボイジャーのリーフ(加工前・加工後の比較)です。
やはりローダウンリーフが売っていないのと、ブロックでのダウンが出来ない事、そして元々1枚ですので加工でのローダウンへ行き着くのだと思います。
そして右の画像はダットラ用のダウンリーフだそうです。
一番下側のリーフのみの加工依頼ですので、下側のリーフの効きを減らして乗り心地を良くするのが目的だと思われます。
希望の通りになっているといいですね。
2010/05/18
2ストエンジン
消防ポンプの作業は最終段階です。ヘッド側には異常燃焼の形跡は無く、問題になる様な歪みもありませんでした。
少し溜まったカーボンを掃除、大き目のオイルストーンを使って手作業で軽く面研しております。
そして周辺の部品を組み付けて完成です。
シリンダーブロックの下側にある箱状の物はエキマニで、排気管部分を冷却水で囲う様になっております。
冷却水といっても循環してラジェーターで冷やすという構造ではなく、放水するための水の一部をエンジンに廻して冷却していますので、常に冷たい水が入って来る事になります。
おそらくオーバークールにならない様に排気の熱で少し温めてからエンジン本体へ廻る様にしているのではないでしょうか。
そんなこんなでようやく完成しました。
このエンジン手動で掛ける事もできますが、バッテリーとセルモーターが付いており、キャブもオートチョークですのでスイッチを回すだけで一発始動ですよ。
(セルボより簡単に始動します・・・)
2010/05/17
SS20セルボ
ヒーターのバルブからLLCが滲んでいて部品を用意したところまでは以前にご紹介しましたが、漏れが僅かだった事もあって手を付けるのが延び延びになっておりました。まず左の画像からですが、以前に紹介した漏れている状態、続いて用意した代用品です。
ホース差込口の径と入り口・出口が90度の向きになっている事だけが共通で、取り付け部分の形状は全く違っています。
普段は目に付かない場所ですので過剰に凝った事をするのはちょっと違う感じですが、ホームセンター物の穴開きステーで適当に付けるのはお粗末ですし・・・。
という訳で、右の画像が出来上がりの状態です。
厚紙で型を取ってからフラットバーを三次元的?に曲げて、ホースやワイヤーに無理がない位置に固定できました。強度的にも問題無しです。
できればホース類も交換したいところですが、現時点ではこの状態で様子を見る事にしましょう。
2010/05/16
映画の撮影
神戸市内で、ある映画の撮影が行われている様です。昭和40年代半ばのお話だそうで、街中で車が通り過ぎるシーンなどで当方のお客さんとそのお仲間の方が撮影に協力されておられます。
午前中に予定していた撮影は無事に終了したそうですが、急遽もう1シーン撮ろうという事になったらしく、別の車を用意できないかという話になったそうです。
もちろんその当時に普通に街中で見掛けた車が必要ですので、急に用意できるものでもないでしょう。
そこでうちに預かっているR2のオーナー(正確には奥さんの車)から電話があり、走行可能な状態かと聞かれました。
長期で部品待ちになっていたため、幸いとりあえず走行できる状態に仮復旧してありますので、急な話ではありましたが現場まで搬送する事になりました。
という訳で、よりによって「神戸まつり」が開催されている日に、それも交通規制されている場所のすぐ近くへ向けて出発しました。
阪神高速の事故渋滞などもありましたが、なんとか迂回して約束の時間ギリギリに到着できました。
用意された駐車場へ入りますと、そこはちょっとした旧車ミーティングの状態です。
車両走行の撮影場所は離れていたので見る事はできませんでしたが、室内シーンのセットやスタッフの控え室を見学させていただきました。
若手の人気俳優さん二人が初共演という事で話題の映画らしいですよ。
残念ながらこの日は俳優さんは来てませんでしたが・・・。
2010/05/15
2ストエンジン
作業は進んでおります。今回はシリンダー側だけ手を入れるのでコンロッドはクランクに繋がったままの作業になります。
ここが一般的な自動車の4ストエンジンと大きな違いで、シリンダー部分のみスッポリと抜き取り、その後ピストンを外します。
新品のピストンを組み込みますが、スカート部の形状は左右(1番と2番)で対称ですので、間違えない様に注意が必要です。
そしてシリンダーの下側からピストンを入れますが、特にピストンリングのコンプレッサーを使用する必要はありません。
ところでこのエンジン、リードバルブは付いておりません。
車やバイクのエンジンの様に広いパワーバンドが必要ではないからでしょうか。
特定の範囲の回転で出力を必要とする場合はこの様な構造で良いのかもしれませんね。
2010/05/14
小細工
またまたセルボのネタですが・・・純正のハンドルは大きすぎるので小径の物へ交換しておりますが、純正のホーンボタンのデザインは気に入っているので、台になるプレートを作って移植してみました。
今回はバックスキンタイプのハンドルにしたので、質感的にちょっと微妙かもしれませんが、ハンドルはまた他の物へ交換する事が可能です。
まぁちょっとしたお遊びという事で・・・
2010/05/13
オイルパンの修理
”あるエンジン”としておきますが、オイルパンだけを預かって凹みの修理を頼まれております。ドレンプラグを打ち付けてその周辺が凹んでいる訳ですが、裏側にはバッフルプレートがありますので直接裏側から叩き出す事が難しいのです。
そのバッフルプレートにも一部クラックが入っていますので修理が必要ですが、全部取ってしまうと溶接箇所も増えますので、廃物を利用した工具で叩き出す事にします。
ドレンプラグが大きくて丈夫そうなので、プラグを締めた状態で裏側から叩いて周辺を多目に出し、出過ぎた分を外側から叩いて戻す感じで上手く修理できましたよ。
2010/05/12
ビート
先日エンジンが壊れた状態で引き取ってきたビートですが・・・。この車両なんと走行距離が1万7千キロ台、ワンオーナーで新車時から同じ整備工場でメンテされており、実走だという話です。
とはいえ、エンジンが壊れてしまったのですから程度が良いとは言えないですが・・・。
そして雨漏りしているのか室内がかなりカビ臭くなっております。
天気の良い日に何度か屋根を開けて干しておりますが、半径5メートル以内に近付くと明らかに臭いが分かるレベルです。
以前、同じ様な状態の車両でファブリーズでも効かなかった時に使った生ゴミ用の消臭・除菌スプレーを吹いておきました。
少しは臭いが減った様な気がします。
2010/05/11
2ストエンジン
長い間預かっております消防用ポンプですが、やっと部品がそろいました。結局のところオーバーサイズピストンなどの設定が無いため、シリンダーブロックとピストンの両方を新品に交換します。
それに伴って交換が必要なパーツもそろっております。
早速シリンダーを取り外すために周辺の部品をばらしていきます。
車の修理とは少々要領が違いますが、基本的な事は何も変わらないはず・・・ですよね。
2010/05/09
S54B
先日ホイールとタイヤを交換したS54Bですが、オルタネーターからガラガラと異音が出始めておりました。オーバーホールも可能とは思いますが、この際ICレギュレータータイプに交換する事になりました。
専門店から購入したのですが、ついでにくたびれていたホイールナットも購入、先日紹介した理由で左ネジを5個、右ネジを15個購入しております。
そして他にもくたびれていた部品をついでに購入し、交換しております。
2010/05/08
シートのカバー
セルボに取り付けたカプチーノのシートですが、少し破れがあるのが気になっておりました。破れの無い物は中古でも非常に高額ですので、元々専用のカバーを買うつもりで少し安い物を買っていたのです。
そして何種類かある専用カバーの中から良さそうな物を選んで購入しました。
他の商品も仕上がりは変わらないと思いましたが、ヘッドレストに付いているベルトのガイドをあえて外したかったので、この部分に穴が開けてない物を選択しました。
さて、カバーだけを見ますと、ただのカバーですが・・・。
比較のために、まず運転席側だけ装着してみました。
こうやって比較しますとサイドのサポート部分の盛り上がりが少し控えめになった様に見えますが、実際に座ってみるとノーマルのスルスル滑る感じも無くなってホールド性は良くなっていると思います。
通気性も考慮してあるみたいですので、長時間の運転も楽になるのではないでしょうか。
フィット感や質感もカバーとは分からないくらいに仕上がっております。
例のベルトのガイドですが、このセルボでは付いていても役に立たない位置でしたので、余分な物が無くなってすっきりしました。
耐久性などはまだわかりませんが、なかなか良く出来た商品であります。
2010/05/07
イセッタ
時々オイルが漏れているという事ですので、疑わしい場所を点検してみます。この「時々」というのが曲者で、普通に走らせるだけでは症状は出ておりません。
どうやら高負荷の運転が続いた時だけの様ですので、内圧が異常に上がっているのか、熱による影響などが考えられます。
とりあえずエンジンのシュラウドを外してみますと、内部のは送風で飛ばされて来たオイルが付着しております。
簡単に外せる前側だけを開けて点検だけの予定でしたが、ついでにシュラウドの奥の部品を交換するためにキャブなども外して全部開けてみます。
シリンダーぼ周りやプッシュロッドの辺りにはオイル漏れの形跡は見当たらないので、考えられるのはクランク付近から漏れたオイルが送風で飛ばされている状況でしょう。
とりあえず今回は内部を洗浄して、もう一度様子を見る事にします。
シュラウドと、その奥のダクトを繋ぐゴムのブーツを新品に交換して復旧します。
エンジンが載っている状態でシュラウドを取り付けるのはなかなか大変な作業でありますが・・・。
2010/05/03
ビート
エンジンが壊れたビートを引き取りに行きました。状態ですが、かろうじてエンジン始動はするものの移動するのがやっとという感じです。
ワンオーナー車だったという事ですが元のオーナーは修理を断念され、うちのお客さんが現状で購入されました。
それなりにヤレてはいますが、確かに廃車にするにはもったいない車両ですので、なんとか直して乗れる様にしたいとの事です。
詳しく検証した訳ではないですが、元のエンジンを修理するより中古エンジンなどに乗せ替えた方が良さそうですね。
2010/05/02
オイル交換
世間はゴールデンウイークという事ですが、特にお出掛けのご予定がない方(失礼)がオイル交換などにやって来られます。まずは走行距離がまだ4千kmのアリオンという車です。
トヨタのマークが付いているので、たぶんトヨタの車でしょう。(興味無し?)
1500ccのグレードですので、エンジンルームはスッキリしていますが、エンジン本体にはお約束のカバーが付いています。
樹脂製のインマニなどは正に今風ですね。
次は対照的な古いセリカです。
OHVの2Tエンジンは純粋なトヨタ製という事になりますね。
やはりボンネットを開けるとプラグコードが目に付く方が自然に感じます。
ところで、近頃は古い車の自動車税が高かったり、重量税が安くなったかと思えば古い車は据え置きだったりと、いかにも乗り換えを推し進める方向になっております。
しかし車が古くなってきて「乗り換え」を検討する時期というのはせいぜい10年目から15年目までくらいではないでしょうか?
それ以上古い車になると愛着が強かったり、趣味として乗っている方が多い訳で、特に30年以上前の趣味車に乗っている方は普段の足車に最近の車を持っておられる方がほとんどです。
仮にその様な方が事情で古い車を手放す事になったとしても、経済効果にはならない気がするのですが・・・。
ちなみに先ほどのアリオンは14年目くらいのセルシオを廃車にして補助金を頂いたそうです。
資源の無駄遣いには違いありませんが、今一番有効な乗り換えだったと言えますね。
2010/05/01
骨董品
倉庫の奥に眠っていた古〜いタイヤチェンジャーを処分する事になりました。私がこいつと最初に出会ったのは高校生の時、アルバイト先のガソリンスタンドにあった機械です。
もちろんこの機械で作業しておりました。
そして学校を卒業し、働き出して何年か経った頃に新しい機械に入れ替えるという事で譲っていただきました。
その後「プライベーター」などと呼ばれた時代にスターレットやハチロクのタイヤを交換するのに活躍してくれたのです。
しかし型が古く、16インチまでの対応ですが実際には幅の広いホイールは厳しい上にリバースタイプのホイールは作業できないという事もあって、別の機械を買ってからは使わなくなっておりました。
今回、倉庫の整理でスクラップに出そうかとも思いましたが、それでも誰か使う人が現れないかとネットオークションに出品してみたところ、なんと落札されました。
遠方の方ですので発送する事になったのですが、梱包するのが大変で、運送会社まで持ち込むなど、かなり手間が掛かってしまいました・・・。
それでも、どこかで活躍してくれる訳ですからスクラップにしなくて良かったと思います。
2010/04/29
リーフスプリングの加工
ホンダバモス(現行)のリーフが送られてきました。安いダウンリーフが売られているのでリーフ加工の依頼は珍しいのですが、かなり下げたいという事で今回の依頼となりました。
そして仕上がりの状態は逆反りにしております。
ちなみにリーフがホーシングの上側なのでロワーリングブロックで下げる方法は使えない構造です。
ローダウン後のストロークなどはこちらで把握していませんので、取り付け後の報告を待つ事にしましょう。
2010/04/26
4AG
AE92レビンの事故車両を処分する事になり、エンジンを摘出しました。16バルブの最終型で、状態は良い方だと思います。
作業は少し先になると思いますが、オーバーホールベースになる予定であります。
2010/04/25
さんまるカローラ
新車が納車されて居場所がなくなってしまったカローラをしばらくうちで預かる事になりました。本日は久しぶりにポカポカ陽気でしたのでエアコンを作動させてみましたが、問題なく冷えております。
旧車に乗ってみたいけどエアコンが無いのはちょっと辛い、という方にも良い車ですよ。
2010/04/22
おやおや?
ここのところLSDのネタが多いですが、今回は1ウェイLSDです。そもそも1ウェイ・2ウェイというのは単一方向か双方向かという意味合いですので「1.5ウェイ」って何?という話ですが、1ウェイLSDというのが特許とかの絡みで他のメーカーでは作れないらしいです。
その1ウェイLSDの本家であるクスコのLSDをたまたま入手したのですが、ちょっとおかしい事に気付きました。
まず中央の画像で赤の矢印がケースの回転方向です。
プロペラシャフトの回転トルクはドライブピニオンからリングギアへ伝わり、このLSD本体を回転させます。
そしてタイヤからの反発力でデフ内部のピニオンの軸が押し戻される力は黄色に矢印の方向へ掛かる訳です。
ここのおむすび型の部分が1ウェイの特徴なのですが、向きが逆になっております・・・。
右の画像は正しい方向へ戻した状態です。
押し戻されようとする軸の部分がケースの内部と溝で噛み合ったリングを押し広げ、その外側にあるクラッチプレートを押し付ける事によってトルクが逃げようとしている側のタイヤにもトルクを掛ける事ができる訳です。
そしてエンジンブレーキによる逆トルクが発生した場合にはプレートを押し付ける力が発生しないのが、この1ウェイLSDの特徴です。
しかし今回の様に逆向きに組み付けてあると、その効果も全く逆で、アクセルONの時にはイニシャルトルクの分しかLSDが効かず、エンジンブレーキの時にはしっかり効くという状態だった訳ですね。
以前使っていた方が何か目的があってわざとしていたのか、ただ単に組み間違えていたのかは私にはわかりません・・・。
2010/04/20
R2
リアハブ周りの続きです。部品屋さんで問い合わせてもらったところ、何点かは純正部品が入手できそうですが、ベアリングなどが出ない部分もあります。
ドライブシャフトのユニバーサルジョイントは社外品が入手できそうですが、受注生産らしく納期が一ヶ月以上掛かるそうです。それでも入手できるだけありがたいので待ってみる事になりそうです。
そして、ベアリングの寸法を測るためにとりあえずリアハブを分解します。
取り付け部分には何度も重ね塗りされたシャーシブラックが年輪の様に積み重なってネジの寸法が分からないくらいになっております。
ベアリングのケース部分はアルミ製なので無理はできませんが、プーラーで軸を押しながらハンマーで軽く衝撃を加えつつ、様子を見ながら締め付けを繰り返し、無理せず根気良く抜いて行きます。
そして現れた奥のベアリングですが、外側のベアリングとは軸径が違っていますので、やはり分解して確認したのは無駄ではありませんでした。
という訳でベアリングを発注しておきますが、全ての部品が揃うまでこのままという訳にもいきませんので仮復旧して動かせる状態にしておく事になりそうです。
2010/04/19
R2
Nコロと入れ替えでやって来たのは久しぶりのスバルR2です。前回の車検を受けた時にフロントのハブ周りは一通りリフレッシュしたのですが、リアはブレーキの整備のみで先送りにしておりました。
しかしガタが徐々に大きくなっている様ですので点検してみますと、ドラムのセンターのスプラインがかなり痩せてきています。
その影響でベアリングとの当たり面が叩かれた状態でテカテカに光っております。
ドライブシャフトのジョイントにもガタが出ていますので、部品が入手できればリフレッシュしたいところですね・・・。
2010/04/18
S54B
先日入手した5穴で14インチのホイールですが、傷などは少ないものの塗装の剥がれが目立ったので化粧直ししております。予算の都合などもあり完全剥離はしていませんが、塗装が浮き上がった部分は剥がしてブラスト処理、下地は艶消しの黒を吹いております。
真っ黒というのも味気ないので、仕上げはいちばん無難なガンメタにしました。
タイヤは前後のサイズを微妙に変えてチョイスしております。
バルブも新しい物に交換してタイヤの組み付けとバランス取りをしております。
ちなみにほとんどウエイトを使わずに済む優秀さです。
そして車両へ装着です。
フロントは予定通り外側も内側も安全圏のギリギリという感じ、リアはフロントに比べて内側へ入るのでスペーサーを装着します。
ちなみにこの車両は左側のハブボルトが逆ネジになっております。
その他諸々の都合で選んだ組み合わせは、まず車両側へ5mmのスペーサーを挟み、15mmのワイドトレッドスペーサーを装着します。
この時に使うナットは元々付いていたナットで左側は逆ネジです。
そしてホイールを装着する部分は両側とも通常の右ネジという事になります。
次回ホイールを外す時には左フロントだけが逆ネジという事になりますが、それだけ覚えておけば特に問題はないでしょう。
そんな訳で、42年目にして初めてのアルミホイール装着となったシングルナンバーのS54Bなのであります。
2010/04/17
パソコンのオーバーヒート
重い動画などを再生していると時々電源が落ちる症状が出始めました。なんとなく原因は分かっているのでケースを開けてみると、やはり内部にホコリがたくさん積もっております。
特にファンの奥にあるヒートシンクにびっしりホコリが詰まっております。
掃除機で吸った程度では奥の方のホコリは取れませんのでエアガンでエアブロー・・・と行きたいところですが、コンプレッサーのエアーには水分が含まれていますので、それはそれで良くない事が起こる可能性があります。
という訳で窒素を使ってホコリを飛ばす事にします。
しかしこれはこれで気を付けて行わないと、一気に吸い込んでしまうと死に至る危険があるそうです。
空気中に80%近くもある窒素を吸ってなぜ死んでしまうのか不思議に思う方はどこかで調べてみてください。
話がそれましたが、中身がきれいになって症状は解決しました。
まだまだ活躍していただく事になりそうです。
2010/04/16
LSD
先日の続きです。クラッチプレートの表面をブラスト処理しております。
これによって数値的な圧着力は下がるかもしれませんが不快な作動音を低減させる効果が期待できます。
一方キャリア側はドライブピニオンもバラしておりますのでピニオンギアの突き出し量とリングギアとの当たり具合を確認しておきます。
仮組みにてバックラッシュと歯当たりを測定しながら調整し、問題が無い様なら本組みするという地道な作業です。
以前にも紹介したと思いますが、コンパニオンフランジとドライブピニオンが噛み合うスプラインからオイルが滲み出てくる事もありますので、念のためにシール剤を適量塗って組み付けております。
なかなか手間の掛かる作業なのですが、また拘りの逸品が完成したと思いますよ。
2010/04/15
N360
先日から預かっているホンダN360です。右フロントのブレーキからフルードが漏れているという事でしたが、漏れたフルードがブレーキシューにかなり染み込んでブレーキがほとんど利かない状態でした。
用意して来られた部品がありましたので、まずは部品の適合から見てみます。
新品のホイールシリンダーASSYが左右分有り、適合も問題なしですが、長期保管品らしく中身はやはりグリスが固まっていたので分解して洗浄し、組み付け用のグリスを塗って組み直しました。
ブレーキシューは沢山あったのですが、適合する物は片方の分だけです。
左側は幾らか減ってはいるものの使用限度ではないので今回は右側だけを交換する事にします。
片利きしない様にうまく調整する事にしましょう。
バックプレートのブレーキシューが当たる部分には耐熱グリスを塗っておきます。
このタイプはホイールシリンダーがスライドして上下のブレーキシューがドラム内面と均等に当たる様にしようとする構造ですので、ホイールシリンダー本体がスムーズにスライドする様、こちらも耐熱グリスを塗っておきます。
センターのスプライン部分にも塗っておりますが、これは次回分解する作業がやり易い様にという理由です。
エア抜きとブレーキシューの調整をして作業は完了しております。
後は試乗してシューの当たりを付けておく事にしましょう。
2010/04/14
ホイールの選択
伝説のスカイライン、S54Bに合うホイールを探しておりましたが、似合いそうな物を入手する事ができました。条件としてはまず5穴でPCD114.3、これは問題ないのですが、元のホイールが13インチでインチアップするとしても似合うのは14インチか15インチまででしょう。
そしてリム幅は6.0でもフロント側が内外とも厳しいので5.5でオフセットはプラス25以上必要だと思われます。
こうなるとなかなか合う物が少ないですし、デザインも今風の物は似合いません。
そんな訳で気長に探しておりましたが、ようやく見つかりました。
定番ではありますが、RSワタナベ風のスポークタイプです。
用意したのは5.5J−14、オフセットはプラス30というサイズです。
リア側はフェンダーに余裕がありますのでスペーサーを入れる予定です。
装着の様子は後日ご紹介しましょう。
2010/04/13
SS20セルボ
時間が出来た時に少しずつ作業しているので、常に修理途中のセルボです。入手したホイールシリンダーASSYと、何かのついでがある時に交換しようと用意してあった新品のブレーキシュー、ブレーキホースを一気に交換しております。
(ブレーキシューは例によってスペシャル?スリット入り)
そして破れていたシフトレバーのブーツはAE86用を流用しました。
セルボのセンターコンソールの穴に合う大きさに切断するとジャバラの部分が2山しか残っていませんのでシフト操作時には少々無理が掛かっておりますが、そのうち馴染んでくれる事でしょう。
2010/04/12
LSD
こちらはTE27用の6.7インチデフと4.3のファイナルギアです。かなり前に買ったと思われるベアリングなどの消耗部品を使い、「冷蔵庫の残り物でお料理」的にオーバーホールする事になりました。
傷んではおりませんがベアリングの錆防止に塗られたオイルがニスの様にネットリした物になっていますので、正確なプリロードに調整するために洗い流しておく必要があります。
右の画像はLSDの中身です。
丸印の部分、昔ながらの2ウェイだと上下同じ角度の切り欠きですが、これは「1.5ウェイ」と呼ばれるタイプの物です。要するにエンジンブレーキによる逆向きのトルクが掛かった時にはLSDの効きを少なくする工夫がしてあるタイプですね。
このLSDの差動制限の作動?原理については説明が面倒なので知らない方はどこかで調べてみてください。
2010/04/10
白LB
再び畳屋さんの白LBですが、やり残していた作業がありました。エンジンキーが回り難い事があるというのですが、症状は常に出ている訳ではなく、正常な時は特に違和感はありません。
なにせ35年目の車ですから何が壊れても不思議ではありません。とにかく分解して検証してみましょう。
キーシリンダーのケースの部分はハンドルロックの機構と一体になっていますが、ここは簡単に分解できない構造になっています。
頭に工具を掛ける部分の無いボルトで留まっていますので、ポンチとハンマーを使って根気良く緩めていきます。
何とか分解して原因を探したところ、ハンドルロックの部分が固着している事がわかりました。どうやら古くなったグリスが固まって動きが悪くなっている様です。
現時点ではロック部分が完全に固着してロックが掛からない状態になっており、逆にキーシリンダーは普通に回っております。
これがハンドルロックが掛かった場合に戻りが悪くてキーシリンダーの動きを邪魔していたのだろうと思われます。
固まった古いグリスを念入りに洗い流し、固まり難いグリスを適量注入しておきます。
動きを確認しながら組み付けましたが、問題は解決した様であります。
めでたしめでたし。
2010/04/09
セリカLB
M氏のセリカの続きです。例によって無事に車検合格してからブレーキの手入れなどをしておりますが、こちらは購入したてのホイールシリンダーASSYを付けておきました。
ブレーキシューはまだ減っていませんでしたので再使用ですが、ちょっと一工夫という事で得意のスリットを入れておきました。
スリットを入れる場所はシューの中央部ではなく回転方向の手前側へオフセットさせておきます。意味を説明すると長くなりますので省略します。
そしてドラムは旋盤にセットして内面の研磨と振れの点検、ついでに外側も磨いておきます。
簡単に塗装をして取り付け、フルードの抜き換えとシューの調整をしておきます。
シューのクリアランスは自動調整機構が付いておりますが、それだけでは詰めた調整ができませんので最終的に手動で微調整しております。
ここでは書けない事も少々ありましたが、これで今回の作業は終了となりました。
2010/04/08
JWLマーク
M氏のセリカLBですが、陸運局へ持ち込みで車検に行ったところ、ホイールにJWLのマークが付いていないという事で不合格になりました・・・。このマークが付いていないホイールは本来車検に通らないという事は知っていますが、近年チェックされなくなっていましたし、前回の車検もこれで合格しておりますので気にしていませんでした。
ホイールの裏側を見ますと(中央の画像)、見にくいですが直訳しますと「競技用」の表記があります。
駄目な物は駄目ですので、ホイールを交換して午後から再検という事になりました。
右の画像が同じハヤシストリートのマークが入った物です。
同じ「当時物」のハヤシストリートですが、どうやら7.5J以上は競技用となっているみたいですね。
陸運局側も今まで見ていなかった事項を急にチェックしだす事がありますので、よく心得ておかないといけませんね。
2010/04/07
セリカLB
こちらはM氏のRA25セリカLB2000GTです。早いもので2年毎の儀式がやってきたので入庫しました。
まずは各部の点検からですが、大径化されたフロントのブレーキはキャリパーとローターの相性の関係で定期的にパッドの角を削る作業が必要なのです。
そのうち根本的に見直す必要があるかもしれませんが、足回りなどの作業が必要になった時に一緒に考える事にしましょう。
そしてこの車両もフロントパイプとアイドラーアームの隙間が非常に狭いので、遮熱板を製作して取り付けました。
ハンドルをいっぱいに切った時にアームとフロントパイプが干渉していますが、ここのメーカーの物はみんなこういう状態の様です。
2010/04/06
白LB
タイロッドのボールジョイントにガタがあったので交換する事になりました。長さを調整するターンバックルの部分が供給終了になっている事を以前に紹介した事がありましたが、実はセットでは供給されている事が分かりました。
中央の画像ですが、そのタイロッドASSYに付いていた注意書きです。
作業する側はプロのメカニック、もしくはそれなりに知識のある方のはずですが、こんな注意書きを付けておかないと責任を問われる事でもあるのでしょうか・・・。
話は変わりまして、右の画像はアイドラーアームの部分です。
ここはマフラーのフロントパイプに近い部分にあり、社外品のマフラーが付いている場合は更に近くなっている場合があります。
以前から気になっておりましたので、この機会に遮熱板を製作して取り付けました。
これでブッシュの寿命が幾らか延びてくれるのではないかと思います。
2010/04/05
アクスルシャフト
いわゆる「ドラシャ」です。新品のベアリングを組み付ける作業ですが、古いベアリングと比べてみますとシール部分の形状が変更されている様です。
こんなところまで「当時物」にこだわる方はいないと思いますが、部品も日々進化しているのでしょう。
特に専用のジグは用意しておりませんが、ベアリングに負担を掛けない様に当て物をしてプレスで圧入します。
特にリテーナーの方は勘合がきついので、ヒーターで温めてから素早く作業します。
ここはのんびりしていると、せっかく温めて膨張させたリテーナーの熱がシャフト側へ伝わってしまい、圧入がスムーズにできなくなってしまいます。
そんなわけで、白LB用ドラシャのリフレッシュが完了しております。
2010/04/04
ホイールシリンダー
まずは車検を受けたものの、ほとんど乗っていないSS20セルボのリアホイールシリンダーです。内部をホーニングしてカップを交換しておりましたが、シリンダー内の虫食いが完全に消えていなかったのでフルードが少し漏れてきました。
ホイールシリンダーASSYは製廃になっていると思い込んでおりましたが、あらためて発注してみるとメーカーに在庫がありました。(中央の画像)
安くはなかったですが、有るうちに入手できて良かったです。
右の画像はRA25セリカのホイールシリンダーです。
新品ではありますが、こちらは数年(十数年?)前に購入された買い置き品ですので、念のために中身を確認しておきました。
サビはありませんが、グリスは固まっておりましたので掃除して新しいグリスを塗って組んでおきました。
物にもよりますが、買い置きする場合は保管方法も考えておかないといけませんね。
2010/04/03
白LB
畳屋のおっちゃんのセリカLB2000GT、白い方です。先日キャリアに組み込んだ7.5インチの純正LSDをこの車に取り付ける事になりました。
まず左右のアクスルシャフトを抜き、デフキャリアをハウジングから外します。
取り付け面にはスタッドボルトが付いていますが、こびり付いた古いガスケットを綺麗に剥がすためにスタッドボルトを抜き取ります。
少々手間は掛かりますが、結果的には仕上がりも良いですし、ガスケットを剥がす作業がし易い分トータルの作業時間はスタッドを残したままの時とあまり変わらない様に思います。
そして、この機会にアクスルシャフトのベアリングも交換しておく事になりました。
こちらもこの作業の時にはいつも紹介していますが、強固に嵌っているベアリングのリテーナーはグラインダーで一部分を削り、皮一枚残した状態にしてタガネで一撃します。
こちらも少々手間は掛かりますが、ガスバーナーで炙ったりプレスで無理に押したりしますとシャフトを歪ませてしまう危険がありますので、当方ではこの方法でやっております。
何かとついでの作業が多くなってしまいますが、部品が出るうちにやっておけば当分の間は安心ですね。
2010/04/01
LSD
仮組みの結果ギアの当り具合は良好でしたので、そのまま本組みしました。ピニオン側のベアリングのプリロードを調整する部分はいわゆる「オートスペーサー」と言われる物で、コンパニオンフランジを締め付けていくと筒の中央部分が潰れてそのまま前後のベアリングの間隔をキープするという感じです。
これを固定式の物へ交換してシムで調整する競技用部品がありますが、通常の走行では必要ありません。
ただ、潰れるタイプのスペーサーは再使用できませんので(裏技はありますが)、コンパニオンフランジのナットを少しずつ締めながら最適なプリロードになった時点でナットをロックしておきます。
念のため、最終的に組み上がった後にもう一度ギアの当りを確認し、ここの作業は終了です。
車両への装着は後日という事になります。
2010/03/31
LSD
とりあえずキャリアに組み上がった状態のトヨタ純正7.5インチLSDでしたが、「どうせなら」的な話でドライブピニオン側のベアリングやオイルシールも交換する事になりました。早速部品を手配してみますが、意外にも?問題なく必要な部品が揃いました。
作業をされる方ならお分かりかと思いますが、この手のデフはリングギア側だけを外してデフを組み替えるだけならわりと簡単なのですが、ピニオン側を分解するのは非常に手間が掛かります。
ベアリングの精度はすごく良く出来ていますので、ベアリングの交換によってピニオンの突き出しが変わる事はほとんどありませんが、もし調整が必要になった場合はピニオンギアとベアリングの隙間に入っているスペーサーの厚みを変えて調整する事になります。(右の画像の矢印部分)
手順を言いますと、ドライブピニオンのシャフトに奥のベアリングを圧入(これが問題)。
手前側(コンパニオンフランジ側)のベアリングとの間に入るスペーサーとオイルシールは入れずにキャリアに仮組み。
リングギアを組み付けたデフ部分を組み付け、バックラッシュの調整とギアの当り具合を確認します。
ここで問題が無ければもう一度バラし、必要な部品を入れて組み付けます。
ピニオンの突き出し調整が必要な場合は再びベアリングを抜き取ってスペーサーの厚みを変えて再度当りの確認という事になり、かなり根気の要る作業となります。
そもそも一旦圧入したベアリングを抜き取るというのは、あまり気が進まない作業です。それを何度もする事になると、かなり気が進まない話です、それに少しずつ厚みが違うスペーサーを何種類か用意しないといけません。
以前ヨタハチのデフをバラした時にはTRDの部品が使えたので上手くいきましたが、さて今回はどうでしょうか・・・。
つづく
2010/03/30
2TG
2階の作業場が大分片付いてきたので、オーバーホール予定の2TGをエンジンスタンドにセットしました。本当はもう少しきれいなベースエンジンを探していたのですが、なかなか良い物が見つかりませんでした。
とは言ってもこのエンジンは外観が汚いだけで中身の状態は良さそうです。
要はどこに手間が掛かるかという話ですね・・・。
2010/03/29
エンジンスタンド
先日うちのエンジンスタンドの事を紹介しましたが、まだその記事を見ていない方から偶然エンジンスタンドの加工を依頼されました。近年、輸入工具店で安く入手できる物ですが、やはり使い勝手は良くないです。
まず左の画像は18RGに合わせて取り付け部を調整してある状態ですが、クランクシャフトの位置が丸印のあたりになってしまうので、スタンドにセットした状態でリアのオイルシールが付いているリテーナーの脱着がやり難い位置になってしまいます。
アームの取り付け部分は長穴で調整可能ですが、アーム同士が邪魔しあったりプレート自体が邪魔になったりして思う様にいかないのが実情です。
そこであまり手間を掛ける訳にもいきませんが、使い易い様に改良してみます。
まずプレートの上側20mmくらいをばっさりとカットします。(中央画像の印部分)
そして穴を何箇所か追加して色々なシュチュエーションに対応できる様にします。
右の画像が完成の図、18RGのバックプレートに合わせてみた状態です。
これくらいの位置ですとリアのリテーナーを脱着できますし、頭デッカチの2TGや18RGでもクルクル回す事ができるでしょう。
チューナーさんによって好み(癖?)があると思いますが、私の場合はヘッドの組み付けなどが終わってから最後にオイルパンを取り付ける様にしていますので、この状態が作業しやすいと思う訳であります。
2010/03/28
なまず君
うちで保護してから2回目の冬を越し、そろそろ活動をはじめております。寒い時期には何も食べずにひたすらじっとしています。
暖かい時期には食べられるだけ食べるという食生活の様ですね。
2010/03/27
LSD
トヨタ純正の7.5インチLSDです。いわゆる「2ピ二」という物でハードな走行には向きませんが、ある意味レアなパーツであります。
ちなみにピニオンが2つだから効きが弱いのではなく、構造上マイルドな感じに仕上げられていて、TRDなどのLSDとは内部の構造がかなり違います。
そんなパーツが倉庫から発掘された訳ですが、同じく在庫していたセリカ2000GTのデフキャリアに組み込む事になりました。
サイドベアリングはこの純正LSD専用となりますが、新品がメーカーから入手できております。
ハードに攻める訳ではないけど、付いていればちょっとうれしいかも・・・そんな人にはぴったりなパーツかもしれませんよ。
2010/03/25
リニューアル
エンジンやミッション、その他小物部品のオーバーホールなどの作業をしている2階の作業場が物が増えて物置状態になっていたので片付けとプチリニューアルをしております。作業のスタイルにもよりますが、照明の位置が真上にあるより両側斜め方向からの方が影ができにくいので付け替えてみました。
そして長年愛用しているエンジンスタンドを塗装してリフレッシュしております。
ちなみにこのエンジンスタンドのエンジンブロックと接合する部分は私が工夫して作った物ですが、エンジンの回転の中心がエンジンの重心付近へ来る様になっています。
市販されているエンジンスタンドで上手く重心が合わず意外と作業の効率が良くない経験をした方も多いのではないでしょうか。
2010/03/23
シートの流用
仕事の合間にコツコツ仕上げているセルボですが、カプチーノのシートを入手したので付け替えてみる事にしました。他車のシートを流用する場合に考えられる方法は大きく分けて2通りになります。
一つは車両の元のシートのレールを利用して流用するシートに合わせて加工、又はアダプターの様な物を製作する方法です。
このやり方ですとレールと車体の相性は問題ないので、後はスライドのレバーがシートに干渉しないか、シートがスライドした時に問題がないか、座面の高さがどうかなど確認しながら作業する事になります。
もう一つはシートに付いているレールを加工、又はアダプターを製作して車体に合わせる方法です。
こちらの方が何かと問題が起こるケースが多いですが、今回の場合は年代こそかなり違うものの同じメーカーという事もあってかレールの形状が似た感じですので後者の方法でやってみました。
どちらにしてもアダプターなどを介して取り付けますと、どうしても座面が高くなってしまいますので、レールの車体側取り付け部分を加工して合わせる事にします。
セルボよりカプチの方がシートの幅、レールの幅とも50mm狭いので、車体側の取り付け部にフラットバーを橋渡しにしてその上にカプチのレールを取り付けます。
ボルト留めにするとボルトの頭の逃がしなどが必要になりますので、少しでも座面が高くならない様にレール側のステー部分は削り落としてフラットバーは溶接で直留めにしました。
2番目の画像が仮組みした運転席側のレールです。
せっかくですので、中央寄りに25mmオフセットさせてみました。
この年代の軽自動車に乗った事のある方ならお分かりかと思いますが、車両の寸法の関係で足元にタイヤハウスが張り出し、ペダル類は全体的に中央側へ寄っております。
慣れればなんて事ないのですが、常に腰から下は左へ向いた状態で運転している訳ですね。
カプチのシートがタイトな分、中央に寄せておけばかなりペダルが正面に来るはずです。
ちなみに助手席側は元のシートと同じ位置へ取り付けました。
ヘッドレストがもう少し小さければいいのですが、内張りやリアシートとも違和感のないデザインでさりげなく高級感が出た様に思います。
ちなみにカプチのシートは人気があるらしく、中古の相場はそこそこの程度ならそこそこのレカロより高いくらいですよ。
2010/03/22
ヴィッツ
用意されたタイヤは今までのと同じ銘柄でグッドイヤーのイーグルLS2000です。トレッドパターンやショルダーのデザインなんかも悪くないと思います。
アライメントの話ですが、フロントはブラケット式のストラットですので、脱着すれば調整が必要になります。
主にキャンバー角とトーインが変化する訳ですが、今回はタイロッドを外していないので、タイロッドは調整せずにキャンバー調整のみでトーイン(サイドスリップ)を合わせる方法を採ります。(余計に手間は掛かりますが・・・)
これはどういう意味かと言いますと、タイロッドを触らずにトーインを元通りに持って行けば自然とキャンバーも元の数値になるという理屈です。
要するに今までタイヤの磨耗状態が良かったですから、できるだけ元の状態にしたという事ですね。
2010/03/21
ヴィッツ
今年2回目の入庫になりますKAZU氏の足車、走行17万キロを超えたヴィッツです。今回は足回りのリフレッシュという事で部品を揃えて来られました。
元の物と少し違う「ユーロスポーツエディション」のパーツだそうです。
分解前に元の状態(ナックルとストラットの取り付け角度など)を計測してから交換作業に入ります。
特に難しい作業ではありませんが、今回タイヤも新品にしますのでアライメントもしっかり合わせておく事にしましょう。
2010/03/20
SS20セルボ
ヒーターバルブからのクーラント漏れが少しずつ多くなってきました。期待していたメーカーからの返事は残念ながら「供給不可」でした。
一旦は注文を受け付けてから1週間後の返事でしたので、おそらく型を探したけど無かったという感じでしょう。
無い物は仕方ないので代用品を探しますが、そこらへんに転がっているAE86やKP61の物はホースの太さが違うので流用には向きません。
そこで同じメーカーのジムニー用を購入してみました。
2ストの最終あたりの物になります。
バルブ本体の形状は似た感じですが、ブラケットの方向が違っております。
まぁそこらへんはなんとかなるでしょう。
2010/03/19
クラブ更新
いつもの事ながら、年度末が迫ってきてからJAF加盟クラブの更新をしてきました。登録章は一時期の物より少し高級感はありますが、5年間使い回しです。
その手前にあるハンコがクラブの登録印で、競技ライセンスの推薦などの時に使用します。
出番が少ないわりに、お高いハンコなのであります・・・。
2010/03/18
30カローラ
現在のオーナーのところへ行ってから約1年半が経つTE30、通称「さんまるカローラ」ですが、どうやら家庭の事情とやらで手放す事になるみたいです。いわゆるエコカー減税目当ての駆け込みで新車を購入するそうです。
このカローラは新車から36年経っていますので、廃車にすれば補助金が3倍くらい出るという様な話は全くないですし、今までいろいろメンテしてきた車両ですので、また誰か気に入っていただける方に乗ってもらいたいと思います。
ご希望の方がおられましたら、ご一報ください。
2010/03/17
リーフスプリングのローダウン加工
いつもの作業ですが、今回紹介するのは比較的依頼の多いボイジャーのリーフです。この車両は1枚物のリーフですので組み替えなどの方法でローダウンする事ができません。
そしてホーシングの上側にリーフが付いているのでブロックで下げる方法もできないのです。
リーフのブラケットとシャックルを変更してローダウンするパーツも出ていますが、3〜4センチのダウンが限界の様です。
今回の依頼は6〜7センチのダウンが希望という事で、過去のデータを参考にしながら反り具合を調整していきます。
このリーフは中央部の厚みが厚く、端に向かって薄くなっていく形状で、長さもかなり長いので通常のリーフに比べて手間の掛かる作業となります。
例によって遠方からの依頼ですが、仕上がりに満足してもらえるといいですね。
2010/03/14
4AGのデスビ
AA63カリーナですが、タコ足の遮熱版のところへオイルが垂れているという事で点検しました。デスビからオイル漏れする事が多いのですが、2通りのパターンが考えられます。
まずはデスビのケースがヘッドへ刺さっている部分のOリングの劣化です。これは部品代も安く、作業も比較的簡単です。
もう一つのパターンは中のシャフトのシールが劣化してデスビの中へオイルが流れてきて下側の穴から出てくる状態です。この場合はデスビを分解してシールなどを交換する事も可能ですが、シャフト側の磨耗が多い場合などはシール交換だけでは完全に直らない事もあります。
新品のシャフトが単品では手に入らないので、磨耗した部分を肉盛りして研磨する方法も考えられますが、現実的にはデスビASSYで交換した方が良さそうです。
今回の場合は内部の漏れは少量だったので、とりあえず外側のOリングを交換して様子を見てもらう事にしました。
2010/03/13
銀LB
めでたくウッド調のパネルが付きました。GTにはこの仕様が設定されていませんが、博物館に貸し出す予定も無いと思いますのでオーナーの好みで仕上げれば良いでしょう。
残念ながら、このウッドパネルを取り外した車両が元々AT車でしたので、シフトレバーの周りの部分が上手く合わず、今回は交換を見送りました。
後はオーナーが何か工夫をされる事だと思われます。
2010/03/12
SS20セルボ
純正のハンドルは無駄に大きいので小径の物に交換しました。リアエンジンですのでボスだけでも運転できるくらいハンドル操作は軽いので、かなり小さいハンドルでも大丈夫です。
なぜかフロンテクーペにはあったハンドルのチルト機構は付いていませんので、ハンドルポストの取り付け部分に長いボルトを使用して高さを調整します。
ボルトは4箇所ですので手間は掛かりますが微調整も可能ですよ。
2010/03/11
納車
特に急ぎではなかったので先送りになっていましたが、やっと都合が付いたので黒トレノを配達に行ってきました。行き先は当方の場所から北へ約70キロの生野町です。
そう言えばこの冬は雪らしき物を見たのは初めてかもしれません。
2010/03/10
銀LB
木目調のメーターパネルは2000のSTから外された物ですが、2000GTとはスピードメーターのスケールが違い、タコメーターはレッドゾーンが始まる場所が違います。そして純正のラジオにはFMが付いていないなどなど、それなりに差がありますので中身を移植する事になります。
そしてついでの作業ですが、キーシリンダーのロック解除ボタンがボロボロで穴も開いているので少しましな物と交換しておきます。
ボタン部分だけ外すのが難しいのでキーシリンダーは元の物を組み替えてハンドルロック部分ごと交換する予定です。
そしてもう一つ、オーナーが足の置き場が無いと落ち着かないらしいので、フットレストを取り付けました。
ちょっと小さめですが、これくらいが邪魔にならず良いみたいです。
アクセルペダルは以前から吊り下げ式に変更されております。
ペダルは足マットなどに引っ掛からないか、ちゃんと戻るかしっかり確認しておかないと、この年代の車両ですと全て自己責任ですからね・・・。
2010/03/09
セルボ
先代のフロンテクーペとは違ってSS20セルボにはちゃんとしたヒーターの切り替えバルブが付いているのですが、しばらく走行しているとそのバルブから冷却水が滲んできました。望みは薄いと思いつつとりあえず純正部品の状況を確認してみますが、やはり製廃になっています。
スペース的には余裕がある場所に付いていますので他車用の流用も難しくはなさそうですが、製造元が「あのメーカー」ならなんとかなるかも・・・と思い問い合わせてみると、対応してもらえそうな返事です。
しかし納期は数ヶ月という曖昧な返事ですので、気長に待つしかなさそうです。
それまでに漏れがひどくなりそうならジョイントで直結するかプラグで塞いでおくかですね。
2010/03/08
銀LB
特に不具合は何も無いのですが、メーターパネルを木目調の物に交換したいという事で預かりました。この型のセリカに詳しい方はご存知だと思いますが、実はメーターパネルを取り外すのがかなり大変なのです。
二次災害にならない様に少しでも邪魔になりそうな周辺の部品を取り外し、空調の切り替えワイヤーやチョークワイヤー、ラジオのアンテナコードを外し、パネル全体を少しずつ浮かしながら裏側のメーターやスイッチのカプラーを抜いていきます。
スイッチ類の照明などはカプラーになってなくてソケットごと外す事になります。
度々外したくない部分ですので、電球類などはできるだけ交換しておきたいですね。
2010/03/07
セルボ
とりあえず車検を通しただけのSS20セルボですが、他の作業の合い間にキャブの調整をしておきました。リアシートの背もたれを倒しカーペットと防音材を取るとエンジンルームへ通じるサービスホールが開く様になっております。
フロンテクーペの3連キャブとは違ってダウンドラフトのキャブが1個だけ付いていますが、調整はし易いですし、少しいじってやれば気持ち良く吹ける様になりますよ。
2010/03/06
ビート
なかなか時間が掛かりましたが、いよいよ完成です。足回りとブレーキを組み付け、アーム類は車重が掛かった状態で締め付けます。
キャンバー角は調整する機構が付いていませんが、気休めながら取り付け穴の余裕の分で左右均等になる方向で締め付けておきます。
ノーマルに比べると若干のローダウンになっていますので、純正の基準値よりもキャンバー角は少々マイナスへ付いています。
それに合わせてトーインも調整しますが、トーの基準値にはこだわらずフロントはサイドスリップの値で±0で直進時にハンドルがセンター位置になる様に合わせます。
リアの場合もトータルトーの数値はあまり気にせず、トーインが左右均等になる様にしながらサイドスリップを若干インになる位置に調整しております。
キャンバー角が付いているので長期的にはタイヤが少しは偏磨耗するかもしれませんが、これで車体が安定する方向になっているはずです。
2010/03/04
AW11
エアコンの送風が出ない原因がモーター本体だと判明し、部品を問い合わせたところトヨタでは供給終了でした。最終型でかろうじて平成の車ではありますが、こちらは販売終了して20年以上が経ちますので仕方ないですね。
そして例によって部品の製造元の電装メーカーへ直接問い合わせてみると、供給可能というありがたい返答です。
しかし納期が1ヶ月くらい掛かるという事ですので、日常使用されている車両という事もあって、部品は発注しましたが、とりあえず応急で直してみる事にします。
モーター部分を分解してみますと、ブラシの当たる部分が磨耗して焼けた状態になっています。
ほとんどの場合ここを磨いてやれば復活しますが、ここまで磨耗していますと再度焼けてくる可能性は大でしょう。
現在のところ問題なく作動する様になりましたが、新品が入庫しましたら頃合を見て交換する事にしましょう。
2010/03/03
ビート
リアのナックルは新品を用意しておりますが、ハブやバックプレートは再使用するため古いナックルから外す必要があります。全て組み込んだ状態でのASSYパーツが設定されている車種もあるのですが、念の為に調べたところビートの場合は設定されていませんでした。
リアの場合はナックルが車両に付いた状態でスライディングハンマーを使ってハブを抜く方法が良いみたいです。
そしてバックプレートですが、ナックルの筒状の部分がよく錆びていて簡単に外れそうにありません。
無理にこじると曲がってしまいますので、これも念の為に部品の在庫と価格を問い合わせてみますと、なんと供給が終了しておりました。最近まで売られていた車両という印象(我々の感覚で)なのに、これはショックです。
そんな訳で、慎重に格闘?した結果、なんとか無事に取り外す事に成功しました。
そして右の画像は手入れが終わった状態です。
右側の上側4本のアームはブッシュが単体で出ない部分の新品部品です。ブッシュのカラーだけが未塗装なので軽く錆び止めをしております。
その下のS字型の2本はブッシュ単体が入手可能で、剥がれかけた古いシャーシブラックを落として再塗装、ブッシュの入れ替えをしております。
小さい方のナックルがフロント側で、ハブベアリングとそのクリップ、ロックナット、裏側のキャップとそのOリングなどが新品です。
リア側はナックル本体も新品、後はフロントと同じくベアリングやハブボルトなどが新しくなっております。
ちなみにハブベアリングは前後同じ部品でした。
2010/03/02
AW11
ワンオーナーで走行距離42万キロオーバーのAW11です。今回エアコンの送風ファンが作動しないという事で入庫しました。
作動しなくなる前に異音が出ていたという事ですのでモーター本体が不良という可能性が高いです。
まずヒューズから点検しますが問題なく、リレーも作動しています。
モーター部分の取り外しとレジスターなどの点検のためグローブボックスの周辺をバラしていきます。
部品の供給状況を問い合わせしておりますが、只今返事待ちの状態です。
2010/03/01
ビート
オーナーの希望でタイヤハウス内にアンダーコートを吹き付けております。現状で見える部分にはひどいサビはありませんが、融雪剤が撒いてある道路も走るという事で今後のサビ対策という訳です。
今回ハブまわりやアーム類を取り外していますので、後はネジ2本だけで留まっているダンパーも外し、ブレーキキャリパーとホースはマスキングしておきます。
その他、マスキングの手間などを考えますとリアはバンパー、フロントはインナーフェンダーを取り外した方が効率と仕上がりが良いと判断しました。
邪魔な物が無くなったのでタイヤハウス内は洗剤とブラシで丁寧に汚れを落としておきます。
かなり大げさな作業になってきた様に見えますが、もう少しのところで手を抜くよりも仕上がりに満足していただけると思います。
右の画像はフロント側の吹き付けが終わったところです。
ロアアームの取り付け部分にアンダーコートが付着すると緩みの原因にもなりますので、外した古いブッシュを仮組みしてマスキングの代わりにしております。
シャーシブラックの様にテカテカになりませんので見た目も自然ですし、厚みがあって表面は柔らかいので飛び石にも強いと思いますよ。
2010/02/28
ビート
フロント側のナックルはプレスでハブとベアリングを抜き、サビ止めの塗装をしてから新品のベアリングを圧入し、バックプレートを付けた後でハブを圧入します。そして右の画像は用意したリアのナックルです。
片側に2個付いたブッシュが単体で供給されていないためにナックルごと新品を用意しております。
こちらは新品なので綺麗ですが、すぐに錆びてくるのは確実なので今のうちに塗装しておこうと思います。
2010/02/27
2ストエンジン
先日預かった消防ポンプの2ストエンジンですが、問題なく始動するもののガラガラと異音が出ており、片方のシリンダーのコンプレッションが低い様です。とりあえずヘッドを開けてシリンダーの状態を見てみますと、コンプレッションの低い方のシリンダーにはかなりキズが入っていてピストンも首振りが大きくなっています。
ヘッドの方は特に問題は無さそうです。
部品の供給状況を聞いてみますと、どうやらオーバーサイズピストンの設定は無いみたいで、シリンダーが使用不可の場合はシリンダーブロックごとの交換になりそうです。
つづく
2010/02/26
リーフスプリングの加工
今回はお勧めできないオーダーの例を紹介します。まず左の画像ですが、メインリーフをフラットより少しだけ反りを残した状態に加工しています。
そして2枚目はノーマルの状態です。
この様に、とりあえずメインリーフだけ加工してほしいという相談が少なくないのですが、反り方の違うリーフを無理に組み合わせると次の画像の状態になります。
正に「反りが合わない」状態ですので、お互いに反発しあって沈み側にも伸び側にもストロークし難いだけでなく、接触部分の抵抗が大きくなっていますので乗り心地も悪くなると思います。
これなら裏返して組み替える方法とあまり変わらない結果になると思われます。
とりあえずお試しで1枚だけ加工してみる場合はメインリーフではなく下側のリーフからにした方がいいですね。
今回は例として紹介してみましたが、実際には2枚目も反りを合わせて加工しております。
2010/02/25
セルボ
とりあえずナンバーが付いたセルボですが、これまで掃除もした事がなかったのでシートを外して内装の状態を見ておく事にします。それなりにゴミや小石などが出てきますが、特にお宝は発掘されませんでした。
リアシートもちょっとカビ臭くなっていたので外して天火で干しておりますが、フロアの状態はかなり良好でした。
角の方に茶色く見える部分がありますが、内張りの接着剤がはみ出しているだけで、サビらしき部分はないのであります。
シフトレバーのブーツが破れているので、なんとかしてあげたいですね。
ハンドルは純正ですが、なぜかフロンテのホーンボタンが付いています。
2010/02/24
道の駅
うちのガレージから車で10分程度のところ、海沿いを通る国道250号線、通称「浜国」に道の駅ができました。先日の日曜日にオープンしたそうで、オープン当日はここへ向かう車で周辺は渋滞していたそうです。
私も暇ではないのですが、ご隠居様のお誘いでセリカの試乗がてら行ってみました。
渋滞こそありませんでしたが、平日にもかかわらず駐車場はほぼ満車です。
そして施設の方へ向かってみると・・・なんと閉まっております。どうやら水曜日が定休日らしいです。
まぁなんて事もない感じですが、車の調子を見に走ってきて缶コーヒーでも飲んで帰るってくらいに良い場所ができました。
ところで最近の車に挟まれますと、セリカが小さく見えてしまいますね・・・。
2010/02/23
2ストエンジン
2ストセルボが復活したタイミングで持ち込まれたのは消防用のポンプ、わりと大きな排気量の2ストエンジンが搭載されています。水冷ですが、車やバイクの様にラジェーターが付いた循環式ではなく、放水する水をそのまま利用して冷却する構造ですので、ジェットスキーなんかと似ている感じですね。
2010/02/22
車検
27レビンの車検のついでにセルボも新規車検を受けてきました。レビンは特に大きな問題はなかったのですが、セルボはヘッドライトの光量が足りなくて合格せず、対策してなんとか当日中にナンバーを貰う事ができました。
さてさて、とりあえず車検を受けたセルボですが、これから少しずつ手を入れていくかもしれません。
まずはお約束のワイパー縦止めにしてみましたが・・・。
2010/02/20
リーフスプリングの加工
今年に入ってからなんだかこの作業の依頼が増えた様に思います。「痛車」とかいうジャンルが流行っていると聞きますが、「板車」も流行ってきているのでしょうか・・・。
今回の依頼はハイゼットトラックです。
近頃は軽トラもシャコタンされるらしいです。
元々の状態で反りは少ない方なので、メインリーフと2枚目を完全にフラットにします。
荷物を乗せる事を考えますと3枚目の補助リーフを逆反りに加工して、ノーマルの時と同じ様に加重が増えた時に3枚目が効き始める感じにしておきたいですが、フル積載は考えず乗り心地重視という事ですので上側2枚だけの加工という事になりました。
3枚目は撤去し、空いたスペースに入れるスペーサーも製作しております。
このスペーサーは厚さ6mmのフラットバーで片側2枚ずつにしておりますので、下側に2枚、上下1枚ずつ、上側に2枚の3通りの組み合わせで車高の微調整にも役立つのです。
2010/02/19
ビート
フロントロアアームのブッシュとボールジョイントのブーツを交換しております。スタビライザーも外したついでにサビを落としてお手入れしております。
そして曲がっていたバーはプレスで修正して、少し凹んだ部分は溶接で肉盛りしておきました。
塗装は今回初めて使った塗料なのですが、これがかなりいい艶が出てますよ。
2010/02/18
TE27レビン
用意されたリーフスプリングは念の為にバラしてみましたが・・・。外観はシャーシブラックが塗られていて、そこそこ綺麗に見えたのですが、隠れている部分はけっこう錆びていました。
部分的に磨耗している場所もあるので、応力集中を避けるためにグラインダーで均しておきます。
まず1枚ずつ塗装し、組み付けた後クランプ部分などをもう一度塗っておくと綺麗に仕上がります。
ちなみにローダウン加工はしていません。
今回はブッシュ類だけでなくUボルトなんかも新品にしております。
そして現オーナーの元へ来てから24年目というレビン君へ、今回のご褒美はステンメッシュのブレーキホースです。
まだまだ元気良く走ってくれる事でしょう。
2010/02/17
部品の話
今回紹介するのはTA22セリカの純正エアコン用テンショナープーリーです。トヨタ純正部品は予想通り供給終了でしたが、例によって製造元のメーカーへ直接注文して待つこと約一ヶ月、在庫というよりは新たに作られた感じの部品が届きました。
金額はそこそこ高額でしたが、入手できる事がありがたいですね。
2010/02/16
TE27レビン
もうすぐ車検という事で入庫しております。1年ほど前ですがリーフスプリングがポッキリ折れるという事件がありまして、その時には折れた方のリーフだけを交換しました。
その交換したリーフも片方が折れた車両の残りでしたので、相方に先立たれたリーフ同士のコンビになっておりました。
それから1年間、特に遠慮する事もなく走行されていましたので、このままでも問題は無いかと思いましたが、リーフのセットを入手されておられますので、今回交換しておく事になりました。
とはいえこちらも中古品ですので十分に点検が必要かと思います。
ブッシュ類やUボルトなども一通り新品を用意しております。
2010/02/15
ビート
ジャッキアップして足回りの部品を外していきますが、フロントのロアアームの取り付け付近を左右で繋ぐ補強のバーが少し曲がっております。おそらく以前に何かに乗り上げたかジャッキを掛けられたのだと思います。
ボルト2本で留まっているだけですので、外してプレスで修正しておきましょう。
そして、オーナーが以前から用意されているブッシュ類を確認しておきます。
ブッシュ単品で供給されている物だけを用意しておられます。
右の画像はフロントロアアームの前側のブッシュですが、アームに付いているブッシュと新品のブッシュは一見違う形状に見えます。
しかし更によく見ると、どうやらアームへ圧入するとこういう形状になるらしいのです。
圧入の作業は少々コツが必要みたいですね。
2010/02/14
ビート
ヴィッツと入れ替わりでビートが入庫しました。今回の依頼は足回りのブッシュ類のリフレッシュとハブベアリングの交換、アライメントの点検・調整などです。
まずは現状を確認しておきますが、タイヤは新品に交換されたばかりで、アライメントを合わせるには好都合です。
以前のタイヤは4本とも内側の方が多く磨耗していたという事ですが、計測してみると4輪とも若干のネガティブキャンバーになっておりますので納得できます。
そしてフロントのサイドスリップは±0でしたが、リアは僅かですがアウト側と出ました。
キャンバーがマイナスにもかかわらず、サイスリがアウトになるという事はトーがそこそこアウトになっていると判断できます。
しかしこれはほぼ無負荷の状態での計測ですので、駆動力が掛かった時にブッシュのたわみで相殺される設計なのかもしれません。
関連する情報を集めながら部品の手配などしていこうと思います。
2010/02/13
ヴィッツ
おまけの作業です。なにげにバッテリーのターミナルのキャップを開けてみると、ターミナルが青い粉を吹いております。
これは銅が腐食した状態で、古い寺院の屋根などが青くなっているのと同じ現象ですが、バッテリーターミナルの場合は情緒を感じている場合ではありません。
症状が軽い場合は水やお湯を掛けながら軽くブラシで磨いてやると綺麗になります。
後はグリスなどを塗り付けておくと腐食は防げますが、あまり塗り過ぎるとベトベトしてホコリは付き易いし綺麗ではないですね。
そして話は変わって今回重要な問題だったのですが、アイドリング時に「ピー〜〜」という音が出ている原因がまだはっきりしていませんでした。
最初はオルタネーターからの様に聞こえていましたが、リビルトのオルタネーターに交換してからも症状は変わっておりません。
聴診器を使って上から下から探ってみますと、どうもインマニからの音みたいですので、どこからかエアを吸っていると思われます。
この初代ヴィッツのエンジンはいち早く樹脂製のインマニを採用したエンジンだそうです。
経年劣化で割れる事も考えられますし、接続部分のパッキンの劣化なども考えられます。
スロットルボディも外して点検してみましたが、目視で分かる様な破損は見当たりませんでした。
特に走行上の問題は出ておりませんので今回はタイムアップという事になりましたが、相談の結果、後日部品をそろえて作業する事になりました。
2010/02/12
ハードロックナット
’70年代後半から’80年代に掛けてのハードロックやへヴィメタルが流行った頃を知っている世代には、実に高揚感あふれるネーミングですが・・・もちろんロックのスペルは「LOCK」鍵のロックです。(このフレーズはパクリです)
以前から存在は知っていましたが、連日のオリンピックの話題の中で紹介されていたので取り上げてみました。
一組のダブルナットなのですが、合わさる部分にテーパー状の凹凸があり、それが微妙にオフセットされていて締め付けるとテーパーが食い込むのと同時にボルト側へもネジ山が押し付けられて強固にロックするという物です。
大阪にある企業が特許を取得されていて、なんでも今回のオリンピックに出場するボブスレーのソリに使用されているそうです。
今まで使う機会はなかったですが、そのうち必要な事に出会うかもしれませんね。
ちなみに東急ハンズで売ってるのを見た事があります。
2010/02/11
セルボ
これまで紹介した画像にはバンパーが付いていませんでしたが、実は外して保管してあったのです。なんとバンパー本体はステンレス製なので錆びる心配はほとんど無いのです。
しかしコーナーラバーを取り付けるクリップやバンパーステー、取り付けボルトなどはスチール製なので、いわゆる「異種金属接触腐食」という現象のせいかボロボロに錆びておりました。
ステーの部分はそこそこ厚みもあるので表面の錆びを落として塗装しておきました。
取り付ける時にはゴム板でも挟んで直接接触しない様にしておこうと思います。
下側のネジは何でもいいと思いますが、正面から見える部分は違和感の無い物を使用したいですね。
2010/02/10
ヴィッツ
ヴィッツのつづきですが、カムカバーからも若干のオイル滲みがあったのでパッキンを交換しておきます。パワステの配管がもう少し横に寄っていてくれればすんなり外れると思うのですが、わざわざ配管を外すのも余計な手間ですし、クランプ部分だけを外して少々こじりながらの作業となっています。
そして水周りですが、ヒーターホースのジョイント部から若干の滲みが確認できます。
ラジェーターホースやサーモスタットなども一通り用意されていますので、一斉に交換という事になりました。
2010/02/09
ヴィッツ
当初の予定ではオルタネーターをバラしてブラシとベアリングを交換するはずでしたが、用意されていた部品が適合しなかったのと、ブラシが当たる相手のスリップリング部分の磨耗もあったのでリビルト品にASSY交換する事になりました。リビルト品の場合、消耗品は全て交換してあるはずですし保証もありますので安心です。
そしてオイル漏れの方ですが、クランクシャフト前側のオイルシール交換とクランク角センサーを交換します。
クランク角センサーは取り付け部のOリングだけを交換しても良いのですが、純正部品ではセンサーごとの設定しか無く、センサー自体もトラブルが起こる事があるので、この機会に交換しておく事になりました。
オイルパンの合わせ目からオイル漏れする事はあまり無いと思いますので、エンジンの下側は今回これで様子を見る事にしましょう。
2010/02/08
ヴィッツ
オイル漏れなどの状態を見ながら、まずはブレーキの手入れからです。特に不具合は無かったですが、今まで手を入れた事も無いという事ですのでフロントのキャリパーをオーバーホールします。
本体の内部は若干の擦れ跡があるもののサビなどは無く、スラッジなどの洗浄だけしておきます。
ピストンは若干の磨耗がありましたので、用意されている新品へ交換する事にします。
リア側はホイールシリンダーをASSYで交換、ブレーキシューもそこそこ磨耗しておりますので全数交換しておきます。
ブレーキホースも全数新品に交換です。
マスターシリンダーは問題ないだろうという判断で今回は手を付けておりません。
2010/02/07
ヴィッツ
KAZU氏の足車、初代のヴィッツです。新車で購入されたという事ですが今年で11年目、走行距離は17万キロに届こうとしております。
大きな整備はせずに車検も素通しされてきたそうなので、まだまだ乗り続ける予定で整備しておく事になりました。
気になるのはオイル漏れとアイドリング時の「ピー」という異音です。
異音が発生する条件はエンジンが温まってからDレンジでブレーキを踏んでいる時という事ですので、リフトアップしている時にブレーキを踏んでくれる助っ人は100円ショップで買った「つっぱり棒」が活躍してくれます。
オイル漏れもけっこうありますので、まずはスチームで下回りの洗浄から始めてみましょう。
つづく
2010/02/06
処分品
セリカリフトバック(RA25)のドンガラボディです。外せる物は全て外してあります。
それでも事故修理などの時にパネルなどを切り取って使う事もあるかもしれないと思い置いておきましたが、幸い出番もありませんでしたので思い切って処分しようかと思います。
もしご入用も方がおられましたら、ご一報ください。
2010/02/05
タイヤのエア漏れ
少しずつエアが漏れているという事で調べてみると、以前パンク修理した場所から少しずつ漏れております。パンク修理をする場合、タイヤに刺さった物が釘などの丸い物なら問題ないのですが、穴が歪な形になっている場合はこの様に後から漏れてくる事があります。
外から再補修するのは難しいので、一旦タイヤをホイールから外して内側からゴムの接着剤で補修しておきました。
とりあえず漏れは止まっていますが、こういう状態ですと激しく走る車両の場合は早めのタイヤ交換をお勧めします。
2010/02/04
処分品
今年に入ってから作業効率を上げるために時間の見て倉庫や置き場の整理をしていますが、車両も何台か処分しております。この紺色のAW11も希望者があればお譲りしたいと考えております。
現状ではエンジン不動で、外装、内装ともかなり痛んでおりますが、大きな事故をした形跡は無くベース車としては十分な状態だと思います。
不動の原因は燃料ポンプで、可燃性のパーツクリーナーをインテークへ直接吹き込んでクランキングすると一瞬始動する事が確認されておりますので、点火系などは問題ないと思います。
新車並みに仕上げるには相当な手間と費用が掛かると思われますが、救世主が現れる事を希望いたします。
ちなみにエンジンはスーパーチャージャーでミッションはオートマです。
2010/02/03
HID
充電系統のトラブルで入庫したAW11スーパーチャージャーです。発電しないトラブルではなく、エンジンの回転を上げると電圧が異常に上昇するという事なので、普通に考えるとレギュレーターのトラブルと考えられますが、そのトラブルが発生した時期と同じ頃にHIDを組み付けたヘッドライトにもトラブルがあったという事です。
ただ現状の症状だけでなく、こういう情報は原因究明に非常に役立ちますよね。
当方に入庫した時点ではバッテリーが完全放電していましたので、まずはバッテリーを正常な物へ交換してみます。
この車両は社外品のインタークーラーが装着されていますが、純正のインタークーラーでも条件は同じでバッテリーの上に付いているステーがインタークーラーの取り付け台を兼ねてあるので、まずはインタークーラーを外さないとバッテリーを交換できません。
一般的なターボチャージャーと違ってスロットルバルブより後方(エンジン側)にインタークーラーが付いているので様子見でエンジンを掛けるだけでもインタークーラーは接続しておかないとエンジンを掛ける事ができません。
そんな訳で点検にも余分な手間が掛かります。
そしてバッテリーのターミナルを接続しようとした時に「パチッ」と電流が流れる事が確認されました。もちろんキーはOFFの状態です。
通常でも時計やオーディオのバックアップ電源などに電流が流れていますが、そんなレベルではない火花が飛んでおります。
電流系で計ってみますと常時40〜50Wの電力が消費されている事が判明しました。これはヘッドライトを点けっ放しの状態に相当します。
そして期待通り?HIDの電源のヒューズを抜いてみると、正常に戻りました。
取り付けてあるHIDのキットはネットなどで安く売られている物だと思いますが、情報によると「安い物はすぐに壊れる事が多い」という話や、「電圧に変動があると故障しやすい」という話もあります。
後者の方に当てはめますとレギュレーターの不良からHIDの故障へ繋がったとも考えられますが、現時点ではHIDの電源を切っておくとその他の部分は正常になっております。
実はこのAW11のスーパーチャージャー車はICレギュレーターながら通常よく見られるオルタネーター内に組み込まれたレギュレーターではなく、トランクの中に別に付いております。(NA車はオルタ内臓)
普通に考えるとエンジン側に付いているよりトラブルが少ない様に思えますが、なぜか時々壊れる部品なのです。
そんな訳で、まずは大事をとってレギュレーターを新品に交換し、取り付け部にはボディとの間に余分なステーも付いているので、おまけでアースコードを追加しておきました。
バッテリーの方も購入して数年経った物ですし、完全放電していたので新品に交換しておきました。
大元の原因がはっきりしませんでしたが、今のところ正常な状態に戻っております。
2010/02/02
マフラーの修理
バックで車庫入れ中にうっかり車止めにマフラーが当たり、マフラーの出口が奥へ引っ込んでしまったという状況です。ただ奥へ引っ込んだだけなら問題はあまりありませんが、吊りゴムが届かない位置になっているので修正が必要です。
検証してみますと、元々くの字に曲がっている部分が更に大きく曲がってパイプが潰れています。
特にステンレスのパイプは修正が難しいのですが、とりあえずマフラーを外し、縦方向へ膨らんだ部分をプレスで押してみると良い方向へ修正できそうな感じです。
とはいえ一回で完了するわけもなく、少し角度を戻しては車両へ仮組みして確認を繰り返し(戻し過ぎると厄介なので)、丁度良い位置へ修正できました。
元々出口が突き出し過ぎな感じだったという事ですので、そこも考慮しつつ、バンパーのアーチ部分の中央へ来る様に調整しておきました。
2010/02/01
リーフスプリングの加工
またまたこの作業の紹介ですが、今回はカスタムショップさんからの依頼です。送られて来たのはわりと新しい年式のダットラのリーフです。
上側の2枚が大きく反っていて3枚目と4枚目は元々フラットです。
通常では上の2枚で荷重を支え、荷物を多く積んだ時に残りの2枚が作用するという構造ですね。
依頼の内容は上側2枚をフラットにという事でしたが、車両の使用用途を聞くと荷物を積んで走るので3〜4枚目も残すという事です。
そうなると空荷で走行する時にも下側のリーフが効きっぱなしになり、乗り心地が極悪になる事が予想されます。
希望の車高などもお聞きした結果、少し反りを残しておく事をお勧めしました。
最大積載量近くまで積載しないのでしたら3枚目あたりを外して組んでみてはどうかとアドバイスし、後は先方にお任せします。
満足していただけるといいですね。
2010/01/31
411ブルーバード
非常に名残惜しいのですが、置き場整理のために411ブルーバードの2ドアセダン(超希少ですよ)が旅立って行きました。引き取りに来られた奇特な方は数々の車両をレストアされているそうで、この411ブルも復活させるつもりだそうです。
いつか綺麗に仕上がった姿を見る事ができるのでしょうか。
2010/01/30
ヨタハチ
まず左の画像ですが、アイドラーアームとクロスロッド(リレーロッド)の接続部分に付いているブッシュ、Oリング、ダストシールです。画像の物は今回用意した新品ですが、元の物も特に問題はありませんでした。
中央の画像はボディ側のブッシュ部分を分解した状態です。
特に磨耗はしていませんが、中のカラーとゴムのブッシュはハンドルを切るたびに擦れますので、ここから音が出ております。
対策としてカラーとゴムブッシュの間にゴムに悪影響を与えないシリコングリスを塗って組み付けました。
これでしばらくは音も出ないと思います。
ハンドルの切れ具合も少しスムーズになった様に思います。
ここのブッシュはメーカーからの供給が終了していますので、磨耗してしまった時には何か対策が必要になりそうです。
最後に右の画像は近所の道で試乗した時のスナップです。
バックに写っている大きな工場は近々閉鎖されるそうです・・・。
2010/01/29
ヨタハチ
ハンドルを切った時にアイドラーアームから「クックッ」という音が出るのですが、ブッシュにガタがある訳でもなく、この手の構造の車両ではよく出る音なのです。しかし、どこかのサイトに中のカラーが割れると音がすると書いてあったらしく、例によって「気になる気になる・・・」という事で点検する事になりました。
車両を預かってリフトアップしてみますと、先日加工したアンダーカバーと追加のオイルパンの風避けが装着されています。なぜか某用品メーカーのステッカーが貼ってありますが・・・。
ちなみにパブリカ純正改のアンダーカバーだけ装着した時はそんなに違いがなかったそうですが、オイルパンの方へ風除けを追加したら油温が適度に上昇したそうです。
そもそも油温計のセンサーがこの追加オイルパンへ装着されているのですから当然と言えば当然かもしれません。
そして本題のアイドラーアームですが、エンジンルームのウォッシャータンクの下側ですので、上からでも下からでも手が入る場所です。
とりあえず外して点検してみましょう。
つづく
2010/01/26
リーフスプリングの加工
これは珍しい’68年式S54スカイラインのリーフ加工の依頼です。あまりに希少な車両の場合は万が一の事を考えて予備のリーフを持っておられるか確認しますが、今回は予備で持っていたリーフを送って来られました。
「2〜3cm下がる感じで」という依頼ですので、反り具合の変更は少量ですが、元々左右で反りが違っていたりしましたので、ちゃんと合わせておきます。
片側4枚の計8枚を全数加工という作業になりました。
画像左から、@送られて来た状態、Aまず片方のメインリーフを加工したところ、B完成状態です。
2010/01/25
黒トレノ
ホイールをハヤシに替えたからという訳ではないのですが、次期オーナーが決定しました。次期オーナーというか、実は元のオーナーのところへ戻る事になったのです。
洗車セット持参で磨きに来られ、ピカピカになっております。
やはりソリッドのブラックは磨けば光りますね〜。
2010/01/24
セルボ
またまたセルボの話ですが、セルボモードの純正ホイールを入手したので仮に装着してみました。(左の画像)このホイール、実はなかなか人気があって中古で買う場合は下手な社外ホイールよりも高いくらいです。
付いているタイヤは一回り大きいので、もう少しハイトの低いタイヤを履けばなかなか似合うと思います。
しかし、せっかく純正ホイールをリペアしたので今回は10インチを履いておく事にしましょう。
センターキャップも付いていたのですが、取り付け部の爪が折れてしまったので、ハブの見える部分だけ黒く塗ってキャップは無しにしております。
2010/01/23
セルボ
ブレーキパッドはメーカーの供給が終了していました。まだ残っていますし普通の走行ではそんなに磨耗するものでもないので、当分の間は大丈夫でしょう。
どうしてもパッドが必要な場合は注文で作ってくれるメーカーもあるみたいですし、磨材部分だけを張り替える事もできるみたいです。
何か他車の大きめのパッドを用意して必要な形に削っていけば作れるかも・・・という話を聞いた事がありますが、実際に試した事はありません。
今回は調べてはいませんがローターもおそらく無いと思われますので、将来的に必要になれば一式流用で対処しなければいけない時が来るでしょう。
そんな訳もありまして、今回フロント回りは最小限の整備で済ませております。
ところでこの車のフロントサスペンションは形式で言うとダブルウイッシュボーンになります。
アッパー側はAアームではなくIアームにテンションロッドが付き、テンションロッド前側の調整でキャスター角が調整可能です。
ロア側も同じくIアームでスタビライザーがテンションロッドを兼ねた形状で、ロアアームの車体側取り付け部に入っているシムの厚み変更でキャンバー角が調整可能です。
右の画像はアッパーアームに付いているスプリングの受け皿部分ですが、取り付けボルトには何故かワイヤーロックが付いております。
他にもリアのセミトレーリングアームにはトーインの調整機構が付いていたりしますし、冷却水のエア抜き部分に面白い工夫がしてあったり、メカ的に興味深い車両でもあるのです。
2010/01/20
ブリーダーのキャップ
ブレーキやクラッチレリーズのブリーダープラグに付けるゴムのキャップなのですが、純正のインナーキットなどを購入すると付属しているものの社外品には付いていなかったりします。特に無くても問題はありませんが、うちでは外れていたり割れている場合は新品を付ける様にしております。
しかし単品で購入するのは意外と面倒だったり割高だったりするんですよね。
今回、在庫が無くなったので注文しましたが、このセイケン製の物は100個入りでしか販売されていません。
そして以前より15%くらい値上げされており、一袋が税込みで14700円もします・・・。
グリスニップルのカバーにも使えるのでうちではよく使用しますが、数が多いと馬鹿にならないですね。
2010/01/19
ヨタハチ
パブリカ用アンダーカバーを付ける話のつづきです。先日、おっちゃんが付けてきた印の通りにカットしたアンダーカバーですが、車両を預かって合わせてみますと・・・カバー自体に凹みや歪みがあったので修正が必要でしたが、ボディパネルの奥のフレーム部分へ当てがってみますと、わざわざ埋めた穴の位置にネジ穴が開いております。
要するにボディの開口部とは形状が違うもののフレームには無加工で取り付けできた話だった様です。
とはいえせっかく切ってしまった訳ですので、それらしくアレンジしてみます。
取り付け穴は再び同じ位置に開け直し、その周辺だけ再び鉄板を継ぎ足しました。
そしてカバーの前側とボディの間に隙間があったので、ここにも帯状の鉄板を継ぎ足しております。
これで「ヨタハチ専用」と言っても良さそうな形状になりました。
そしておまけですが、後付けされている容量増しのオイルパンにも直接走行風が当たらない様にするカバーを作ってみました。
どれだけ効果があるかはわかりませんが、ネジ2本で共締めするので夏場に油温が上がりすぎる様でしたら取り外して調整すれば良いと思います。
塗装して取り付けされましたら、後日テスト走行してもらう事にしましょう。
2010/01/18
リーフスプリングの加工
いつものリーフ加工ですが相変わらず問い合わせは多いものの、技術的な質問はともかく依頼の仕方が分からない方もおられる様です。もちろん車両持込での依頼でも構いませんが、オイル交換やタイヤ交換の様に待ってもらっている間にできる作業ではありません。
遠方からの依頼も多いので、ほとんどの場合は取り外したリーフを送っていただいてます。
今回の場合はメインリーフと2枚目をフラットに加工という依頼です。
その下の3〜4枚目は取り外して使用されるのだと思われます。
加工が出来上がった物を宅配便で返送する訳ですが、真っ直ぐになっていますので来た時よりも梱包のサイズは幾らか小さくなる場合もありますね。
2010/01/17
ホイールシリンダーのオーバーホール
ドラムブレーキのホイールシリンダーですが、同じ様な作業が溜まっていたのでまとめて作業しております。まず画像左から、現在整備中のSS20セルボの物です。
固着していましたがホーニングとカップキットの交換で蘇りました。
シューを調整する部分ですが、よく見ると少し金色っぽいのと銀色のがあるのが分かりますでしょうか。
ブレーキ調整の方向を統一するためにリーディング側とトレーリング側で右ネジと左ネジに分けてあるのですが、それぞれ色分けしてあるのです。
次はTA22セリカの物です。
まだホイールシリンダーASSYでの供給があったと思いますが、無駄にせず手入れして予備に持っておこうという事です。
最後に右の画像はUP15ヨタハチのフロント用です。
こちらはASSYでの供給が終了しております。
ブリーダープラグの締め付けによって内部が少し変形しておりますが、ピストンのストロークには直接影響の無い場所ですので、なんとか修正しておきましょう。
ちなみにこちらも予備ですのでカップは組まずに保管しておく事にします。
2010/01/16
ハヤシのホイール
黒トレノのホイールを変更しました。いわゆる「当時物」ではありませんが、かつてAE86レースのレギュレーションに合わせて販売された「ハヤシストリートR86」です。
個人的にハヤシストリートが好きなので収集家的にたくさん在庫しておりますが、気が付けばこのストリートR86だけで24本も有ったので今回この黒トレノへ装着する事にしました。
サイズは6.0J−14でオフセットは±0です。
少し控えめかもしれませんが、ホイールだけを無理に太くしたいわゆるひっぱりタイヤも大人気ないので、この車の雰囲気にはこれくらいが良く合っていると思います。
2010/01/15
ヨタハチ
オーバークール対策にパブリカ用のアンダーカバーを取り付けるのが有効だという情報をどこかで聞いてきて、そのアンダーカバーを入手されました。ヨタハチと同年代のパブリカは足回りなどが共通で、フレームの構造も似ているとは思いますがボディの形状はかなり違いますので、そのまま取り付けできるとは考え難いです。
案の定、干渉する部分があるという事で、印を付けて持って来られました。
ただ切断するだけでは芸がないので、縁の部分の折り返しを付けたいと思いますが、中途半端な場所に穴が開いております。
余分な手間ではありますが、切り取った部分から穴を埋めるための材料を切り出して嵌め込み、溶接しておきました。
なかなか自然な感じに仕上がりましたよ。
2010/01/14
ワゴンR
オイルクーラーのパッキンを交換します。単純な部品ではありますが、メーカーからの取り寄せになっておりました。
入り組んだ場所ですので、なかなか手が入り難いのですが、エンジンブロック側の取り付け面もよく掃除しておきます。
組み付け後、油圧を掛けて点検してみましたが問題なく直った様子です。
2010/01/13
セルボ
似合いそうなアルミホイールでも見付かれば替えてみようと思いますが、今のところは純正の10インチ鉄っちんホイールを手入れして使う事にします。まずは古いタイヤを外してサビを落します。
例によってサンドブラストで隅の方のサビと古い塗装を落として下地を作ります。
缶スプレーではありますが、下地塗装→シルバー→クリヤーと塗っていきます。
そしてタイヤも新品を用意しております。
昔は色々と選択肢があったと思いますが、現在は銘柄もサイズも限られております。
今回用意したBSでは10インチはこの1種類しかありませんでした、ちなみに「MADE IN INDONESIA」と書いてあります。
ちょっと足元だけでも綺麗になると車全体の雰囲気が良くなってきましたよ。
2010/01/12
ワゴンR
しばらくぶりの登場になりますH氏の仕事車ワゴンRです。少しオイル漏れが発生という事で点検してみますと、オイルエレメントとエンジンブロックの間に付いている水冷式のオイルクーラー(ターボなので贅沢な装備が付いてます)のあたりが怪しいです。
フロントバンパーを外し、散らばったオイルを一旦洗浄してからエンジンを掛けてオイル漏れの場所を探しますが、アイドリングでは漏れてこない様子です。
少し負荷を掛けてみますと、やはりオイルクーラーのところへオイルのしずくが垂れてきましたので、まずは根元のOリングを交換してみる事にしましょう。
つづく
2010/01/11
黒トレノ
特に乗り手が決まった訳ではないのですが、時間を見つけてはいつでも車検を受けられるように少しずつ整備しております。今回はミッションオイルとデフオイル、ブレーキとクラッチのフルード、LLCとラジェーターキャップの交換をしております。
内装などの足りなかった部品もコツコツと集めて全て揃っております。
普通に乗れそうな状態になってきましたよ。
2010/01/10
P411ブルーバード
いつかこんなのをサーキットで走らせたら楽しいかも・・・と思いながら手を付ける時間もなく放置されているP411ブルーバードの2ドアセダンなのですが、置き場の整理のために処分する事になりそうです。このままスクラップにするのもかわいそうなので、誰か意思を継いでくれる方が現れれば良いのですが・・・。
実はなんとエンジンはわりと簡単に掛かったりする状態なのであります。
J型エンジンは720のダットラあたりまで使われていましたので、もしかしたら部品もある程度入手可能かもしれません。
救世主が現れるのをしばらく待ってみる事にしましょう。
2010/01/09
セリカ おまけの作業
まず左の画像ですが、上側が元々付いていた物で、コンソールのところで見えている皮のブーツの下側に付いているゴムのブーツと更にその下に付いているゴムの板です。板状の方は型を取って普通のゴム板を切って作りました。
ブーツの方は先日も紹介したAE86用です。
ただしこの部分だけ単品で購入する事はできないので参考にする方はご注意ください。
見た目の形状は全く違いますが、良さそうな場所へ合わせて加工し、金具を付けて装着しますと、それなりの仕上がりになっています。
このブーツの役目ですが、防水という点では破れていても余程の大きな水溜りにでも突入しない限り浸水する事はありませんが、防音の役目もしていますので大きく破れているとミッションのメカノイズやロードノイズなどが室内に入ってきます。
「古い車はこんなもの」と思っておられる方も一度点検してみてはいかがでしょうか。
2010/01/08
セルボ
最後に車検が切れてから20年が経過していると思われるシルバーの初代セルボですが、それなりにヤレている部分もあれば屋内保管のお陰もあってか意外と程度の良い部分もあります。気になる部品の供給状況を問い合わせたところ、フロントのトランクのウェザーストリップが入手できました。
すでに継ぎ目が切れて隙間が開いていたので、これはありがたいです。
フロントガラスやリアハッチ部分のウェザーストリップは供給が終了していました。
比較的傷んではいませんので今の内に手入れしておく事にします。
まずリアのガラスハッチ部分ですが、水はけが悪く錆び易い場所ですのでウェザーストリップを外して点検しておきます。
幾らか汚れが溜まっていたものの、表面の錆びだけで済んでおります。これはこの車両では奇跡的とも言える良好なコンディションです。
外したウェザーストリップも亀裂などは無く、手入れすれば十分に使用可能な状態であります。
つづく
2010/01/07
セリカ
予定外の作業でしたが、スピードメーターのドリブンギアのところからオイルの滲みが多く、メーターケーブルの中にオイルがたっぷりと入り込んでおりました。ギア自体の状態は良かったのですが、オーナーが予備の部品を持っておられたのでセットで交換しておきます。
しかし、この部品はすでに供給が終了しているそうです。
そして右の画像はそれぞれ手入れが終わった部品です。
右上はシフトレバーのところのブーツですが、正規の部品は手に入らないのでAE86用を加工して使用する予定です。
下側のレリーズシリンダーはインナーキットを交換してオーバーホールしています。
その他レリーズベアリングやインプット側のオイルシールなども新品に交換しており、後は組み付けるだけで完了です。
2010/01/06
セリカ
ミッションを外したついでにクランクシャフトのリアシールを交換しておきます。フライホイールとその奥のプレートを外すとオイルシールが付いているリテーナーが現れますが、ここもかなり汚れが蓄積しています。
そしてミッションの方は洗浄が完了しました。
一言で言ってしまうと簡単ですが、ここまで綺麗にするにはかなりの手間が掛かっております。
洗浄の方法ですが、何種類かのケミカルとスチーム洗浄、そしてブラシも状況によって使い分けます。
そのブラシですが、一番向こう側は定番の歯ブラシ(硬め)、スチール製のワイヤーブラシとナイロンのブラシ、真鍮のワイヤーブラシ、そして一番手前が最近お気に入りの靴用のブラシです。
この靴用ブラシですが大きさのわりに細かい所まで届き、毛も長めながらしっかりしているので開いてしまう事もなく消耗しても最後まで使いきれる感じです。
ホイールとかを洗う時にも良いですよ。
2010/01/05
セリカ
昨年末から預かっているワンテールのセリカです。リアのホイールシリンダーは用意されていた新品ASSYへ交換しております。
ブレーキシューが若干減っていますが、このオーナーの走行状態ですとあと2年くらいは余裕で大丈夫でしょう。
ドラムの内面とブレーキシューの表面を軽く研磨しておきました。
そしてクラッチディスクとカバーを交換するためにミッションを降ろします。
予想はしていましたが、かなりギトギトに汚れております・・・。
ベルハウジングのところへ何か見慣れないコードネームの様なものが書かれたシールが張ってありますよ。
2010/01/04
倉庫整理
例年通り?部品屋さんがまだ稼動していませんので年末にできなかった片付けなんかをやっております。長い間倉庫の奥で潜んでおりましたセルボを引っ張り出しております。
リアのドラムブレーキが少々固着していましたが、ブレーキシューが張り付いていただけで比較的簡単に転がせる状態になっております。
そしてエンジン始動を試みますと・・・元気良く白煙を吐いて息を吹き返しました。
そして積もったホコリを掃除しますと、残念ながら思ったより塗装が痛んでおります。
元々痛み易いシルバーの塗装にホコリコーティングは有効ではなかった様ですね・・・。
2009/12/30
廃油ストーブ
今年も暖冬とは言いながらこの時期になってくるとガレージの中はかなり冷え込んでまいります。昨シーズンの終わり頃に長年使ってきた廃油ストーブの送風部分が壊れてしまい修理しようかどうか考えておりましたが、構造も古く修理にも手間が掛かります。
直せる物は直して使いたいところですが、比較的安価で売られている物を見つけたので買い換える事にしました。
購入した物はプロパンのボンベを再利用した物で、作り的には少しお粗末な部分もありますが、送風機の部分などはしっかりした部品が使用してあります。
内部の空気の流れなどもよく工夫してあり、燃料をよく気化させている様で燃焼温度の高そうな青い炎で燃えています。
自分で作ってみたい衝動に駆られますが、しばらくはこいつに活躍してもらう事にしましょう。
2009/12/29
タイミングベルト
タイミングベルトのコマ飛びで入庫したハチロクですが、すぐに部品が揃ったので復旧する事ができました。破損したベルトはクランク側のスプロケット周辺が歯抜け状態になっております。
このエンジンはハイカムとガスケット変更ライトチューンされておりますのでバルブクラッシュの心配もありましたが、コンプレッションを計測するとバラつきもなく良好な数値でしたので問題ありませんでした。
2009/12/28
オイル漏れ
しばらく前にカムカバーのオイル漏れを修理したオレンジのTE27レビンですが、再発してしまいました・・・。前回はプラグホール部分でしたが今回はヘッドの後方からです。
カムカバーにクロームメッキがしてあるので滲み安い心配はありましたが、前回パッキンを交換してから短期間ですので何か原因があるはずです。
外したカムカバーを洗浄してよく観察してみますと、オイル漏れしていた付近に小さなクラックを発見しました。
このクラックが最近出来た物なのか以前からあって見落としていたのかは、はっきり分かりませんが、なんとか液体パッキンを塗り込んで補修してみる事にします。
これで駄目な場合はカムカバーを交換するしかなさそうですね。
2009/12/27
お預かり
308GTBと入れ替わりでKAZU氏のセリカをお預かりしました。予定の作業はブレーキ関係とクラッチディスクの交換などです。
部品は揃っていますが作業の予定は年明けになりそうです。
いつかも年末に入庫してうちで年越しという事がありましたね。
2009/12/26
タイミングベルト
走行中に突然エンジンがストップしたという事で緊急入庫したハチロクです。状況から判断してタイミングベルト切れの様ですが、バルブを突いていないかが心配です。
これまでの経験ではAE86で突然のベルト切れという事例は極めて少ないパターンです。
同じ4AGでもAE92やAW11では熱的に苦しいのか寿命は短いみたいですが、AE86では15万キロくらい無交換で切れなかったという話も珍しくありません。
早く切れる(コマ飛びも含む)原因としては漏れたオイルがベルトに付着して劣化が早まるという事が考えられますが、カバーを外して点検してみるとベルトの張り具合も問題なくオイルの付着もありません。
クランク側のスプロケ付近でコマ飛び状態になっていて空回りしております。
ちょっと不思議に思いながらテンショナーを外そうとすると、テンショナーの支点になる部分のパイプ状のピンがポロリと落ちてきました。
このピンはエンジンのフロントカバー(オイルポンプのケース)に圧入されているので通常は抜けてくる事はありませんが、何かの原因で抜けてきてタイミングベルトの裏側に当たっていた様です。
一部変形した部分もありますので、ベルトのコマ部分が引っ掛かったと思われますね。
極めて稀なケースだと思いますがこんな事もあるんですね〜。
2009/12/25
またまた工具の話
ここのところ注文が溜まっていた部品の製作に没頭しておりますが、またまた工具のネタを紹介します。材料を切断する時に使う高速カッターですが、材料に刃を当てながらメジャーで寸法を見る時に刃の部分がスプリングではね上がると手で押さえておく必要があります。
片手が塞がってしまうと微妙な調整がやり難いので、ちょうどバランス良く刃が降りてくる様にウエイトを取り付けています。
これでかなり作業の効率がアップしていますよ。
2009/12/23
エンジンオーバーホール
ただいま2TGの2リッター仕様製作とOHVの2Tオーバーホールを予定しております。どちらも部品の入手状況しだいで作業の方向が左右されてしまいますので、なかなか本格的に進んでおりませんが、追って進行状況をお伝えしていきたいと思います。
2009/12/22
308GTB
タイヤの交換作業です。以前、フロントタイヤにフラットスポットが出来ていたのでバランスを取り直して前後入れ替えたのですが、ハンドルのブレが収まらないという事でタイヤを交換する事になりました。
本来なら新品のタイヤを入れるところですが、205/70−14というサイズなので現在ではミニバン用タイヤしか設定がないみたいです。
ホイールを変える事も検討されているそうですが、やはり純正のホイールも捨てがたいのであります。
という訳で、今回はとりあえずハンドルのブレの原因を特定する目的でフラットスポットの無い中古のタイヤと交換して様子を見る事になりました。
ホイールスペーサーが付いていますし、ハブボルトはスタッドボルトではなく外からボルトを入れますので、芯がずれない様に慎重に締めておきました。
同時にハブやステアリング系統にガタがないか点検しておきましたが、特に問題は見当たりませんでした。
これでブレが収まっていれば良いのですが・・・。
2009/12/21
工具の話
先日故障して仮復旧しておりましたベルトサンダーですが、部品が手に入ったので本修理しました。古いブレードは左右で高さが違いますが、これは偏って磨耗している様で新品は左右対称です。
少し製造時のバリがありますのでサンドペーパーで角を削ってから組み付けました。
内部の構造はパワステのポンプなんかに似た感じです。
ブレードを外へ押し付けるスプリングなどは無く、遠心力で広がるだけの構造です。
今回は交換しませんでしたが、ベルトの先端部分のローラーも痛み易い部分で、補給部品が入手できますよ。
2009/12/19
308GTB
久しぶりの入庫なりますフェラーリ308GTBです。タイヤ交換とブレーキの点検を予定しています。
ブレーキフルードが少しずつ漏れているという事ですので疑わしい場所を点検してみますと、パイプの分岐部分に滲みがありました。
この部分がプロポーショニングバルブだと思っていましたが、どうやらプロポーショニングバルブは別に付いている様です。
何の装置かは分かりませんが、ワーニングランプ用と思われるセンサーが付いていて、そこからフルードが滲んでいるみたいです。
まずは部品が入手可能かどうかを調べてみる事にしましょう。
2009/12/18
工具の話
うちでは作り物の仕事が多いのですが、ほとんど毎日活躍しているベルトサンダーが突然壊れてしまいました。某安売り輸入工具店で4〜5年前に買った物ですので、十分役に立ってくれたとは思いますが、その前に使っていた物は7〜8年持ったと思うので、単純に買い換える前にバラして原因を検証してみましょう。
ロックしてしまったので何かが破損しているのかと思いましたが、汚れはあるものの見るからに壊れている部分はみあたりません。
部品を一つ一つ洗浄していくと、エアーモーター部分のブレードの1枚にヒビ割れがあるのを発見しました。
全体に磨耗していますし、強度的に限界に達した様です。
ところで、これを購入したお店(真っ直ぐな感じの・・・)ではメンバーズカードを持っていると、その会員番号から買った工具の品番が管理されているみたいです。
電話してみると内部パーツの取り寄せができるみたいですので注文しておきました。
ただ入荷まで数日掛かるので、それまで使えないと不便です。
せっかく内部を洗浄したので、部品が来るまでとりあえず使える様に復旧してみましょう。
折れたブレードは5枚あるうちの1枚ですので、その折れたブレードは外して残りの4枚だけで組み付けます。
当然パワーは落ちますし、エアーの消費が無駄に増えますが作業には影響ない程度で作動はしております。
運悪く歯抜けの部分が大事な場所で止まった場合のみ再始動時にスースーとエアが抜けて回りませんが、少し手で回してやれば回り始めます。
しかし元々安い工具なのに、ちゃんとアフターサービスしてくれるというのはありがたいですね。
2009/12/17
ベンツ
ちょっと小さいベンツです。バックランプが点かないという事で入庫しました。
もちろん球切れではない事は事前にチェックしてあります。
スイッチはセレクトレバーの所にあるみたいですので、とりあえずセンターコンソールを外してみますが、中はタバコの灰や吸殻などでかなり汚れております・・・。
シフトポジションが表示されている部分がポジションスイッチになっている様ですが、コーヒーでもこぼしたらしい形跡もあります。
部品は高価ですので何とか修理できれば良いのですが・・・。
2009/12/16
ブレーキの修理
同じ様な作業がつづきますが、こちらは先日クラッチレリーズを修理したいすゞエルフです。以前からブレーキの引き摺りがあったのですが、特に頻繁に使用する車両ではないので後回しになっていました。
この車両のブレーキはうちへ来てから初めての作業になります。
大きなドラムはハブのベアリング部分から取り外しますが、センターのキャップを外すとキャップの裏側に綺麗なグリスが沢山詰め込まれています。そしてなぜかベアリング側には少ししかグリスが入っていません・・・。
フルードの漏れはありませんでしたが、ピストンは固着しており、何とか抜き取りますと内部はやはり錆びていました。
ホイールシリンダーの中をホーニングしますと、リング状の跡が若干残りますがなんとか問題なさそうな状態です。
ピストン側も磨いて新品のカップとブーツを組み付けて作業は完了しました。
もちろんハブベアリングのグリスは入れ替えますが、キャップの裏にはグリスを詰め込まなくてもいいですよ。
2009/12/15
ヨタハチ
車検後の作業となりましたが、最終調整です。まずはキャブの調整ですが、キャブ本体やリンケージ類のほとんどをここ数年の間に新品部品に交換しているのでピカピカです。
シンプルな1バレルキャブが2個装着されている訳ですが、やはり同調はきちんと取っておきたいものです。
止まりそうで止まらない感じの低いアイドリングがヨタハチの味を出すらしいので、あえて難題に挑戦してみましょう。
まずスロットルアジャストスクリューで左右のキャブの同調を取りつつアイドル回転を調整します。
続いてパイロットスクリューの調整でアイドリング時の燃料を調整、若干変化した吸入空気量を再度スロットルアジャストスクリューで調整と同調の確認、更にパイロットの微調整という具合で双方の調整を繰り返します。
アイドリングの安定だけでなく、アクセルの踏み始めのレスポンスも確認しておきます。
そしてもう一つの調整はアライメントです。
暫定で出していたフロントのキャンバー角を左右とも±0度へ調整します。
キャンバー角の調整でずれたトーインを再調整し、実走でハンドルの流れをチェックします。
このハンドルの流れはキャスター角の調整で無くす方向へもっていきますが、キャスター角をいじるとキャンバーも変化してしまうので双方を確認しながら微調整していきます。
再度トーイン(サイドスリップ)を確認、調整しては又実走チェックを繰り返し、納得のいく状態になりました。
今回はキャンバー、トーインとも±0へ合わせましたので、なかなか素直なハンドリングになったと思いますよ。
2009/12/14
ヨタハチ
無事に車検を受けてきました。少しオーバークールぎみだったのか排ガスの検査で一度は落ちてしまいましたが、少々キャブの調整を変更して再検の時にはよくエンジンを暖機しておきますと問題なく通りました。
後ろが混んでいる様に見えますが、普通に混んでいるだけですよ・・・たぶん。
2009/12/13
ヨタハチ
一通り組み上がりました。以前の作業でハンドルの「流れ」を矯正するために左側のキャンバー角を少しだけ多くポジティブ側へ付けていたのですが、今回の作業で両方のキャンバーを±0付近へ合わせるために、まず同じ厚みのスペーサーを入れますと、右が僅かにマイナス、左が僅かにプラス側へ付いています。
スペーサーの厚みは狙い通りだった訳ですが、0度付近でプラスとマイナスでは今まで目立たなかった左右の差がなんとなく分かってしまいます。
車検の日程の関係で本日のところはサイドスリップだけを合わせて一旦作業は終了しましたが(他の仕事もありますし・・・)、後日納得のいくまで調整する事にしましょう。
つづく
2009/12/12
販売車両
マイティボーイの販売車両があるという事で、現物を視察に行きました。後期の角目で真っ黒で車高が落ちててなかなか良い感じです。
ただA/Tというところが好みが分かれるかもしれませんね。
もう一つ黒い車ですが、ハチロクのトレノです。
しばらく他の場所で展示されていましたが、再び戻って参りました。
こちらもなかなか渋く仕上がっているんですけどね〜。
2009/12/11
ヨタハチ
ここのヨタハチは寒がりなのか毛布をたくさん掛けられています。ボンネットもルーフもトランクもアルミ製なので、毛布の重みで凹まなければいいですが・・・。
もう一つ並行して行っている作業ですが、フロントのアッパーアームとロアアームのボールジョイントを交換しました。
どちらも新品部品は供給が終了していますが、未使用の社外品を入手してストックしておりましたので今回使う事になりました。
特に下側は車重がもろに掛かるのでガタが出やすいみたいです。
2009/12/10
ヨタハチ
ブレーキの作業と同時進行でフロントのアライメントを変更しております。「キャンバー」という言葉を聞くとタイヤの下側が外へ開いたハの字の状態を思い浮かべる方も多いと思いますが、元々キャンバー角というのはハブベアリングに無理な負担を掛けないためにタイヤの上側が開いたソの字の状態を指す言葉で、ハの字の状態は「ネガティブキャンバー(逆キャンバー)」が正解です。
そんな理屈はともかくヨタハチの時代では道路やタイヤの事情などが現代とは違いますので、元々かなりプラスキャンバーになっています。
見た目にはあまりかっこ良いとは言えないので、せめて±0付近へ調整する事になりました。
ヨタハチのフロントサスペンションはダブルウイッシュボーンでアッパーアームの取り付け部分がシムで調整できる機構になっております。
これは「調整が可能」というよりは「調整が必要」と言った方が正解で、当時の車体の精度を物語っております。
アッパーアームの根元(車体側)へシムを足す事で内側へ移動し、キャンバー角がマイナス側へ付いていきます。
前後のシムの厚みを変える事でキャスター角を調整する事も可能です。
左の画像はジグソーパズルのピースではなく、その調整用のシムです。
純正パーツが製廃になっていたので、オーナーが手作りで作った物です。多少いびつな形の物もありますが、機能的には問題無いのでご愛嬌という事にしておきましょう。
目標のキャンバー角にするにはかなりの厚みが必要なので、補強的な意味合いも持たせて前後一体のスペーサーも作っておきました。
このスペーサーで大まかに移動しておいて、先程のシムで微調整という形で合わせていきます。
最終調整はブレーキの作業が終わってからになりますね。
つづく
2009/12/09
2TG
しばらく紹介していませんでしたが、コツコツと計画は進行しております。謎のベースエンジンを検証中ですが、クランクはちゃんとフルカウンターの3Tクランクが入っています。
けっして綺麗には見えませんが、スラッジは少なくベースとしては悪い状態ではありません。
コンロッドは3TG用ではなく細い方の物が付いているみたいです。
特にハードチューンの予定ではありませんが、こちらも状態を見て交換するかどうか判断する事にしましょう。
2009/12/08
スーパーセブン
残った作業をこなしております。ウインカーが点滅しないので点検してみますとリレーの故障の様です。
同じ英国車という事でミニの物を拝借して比べてみますと箱の大きさは違いますが代用可能です。
画像の右側がミニ用です、これは’92年式1300のインジェクション車用ですが、キャブ車用は端子が2極ですので合いません。
その他の作業ですが、冷却水が汚れていたので何度か水を入れ替えて洗浄、最後にLLCを入れてエア抜きをしておきます。
同時進行でブレーキフルードの抜き替えとハブベアリングやボールジョイント類の点検、車高の調整もしております。
最後にオイルキャッチタンクのホースの取り回しを変更し、予定の作業がほぼ完了しました。
2009/12/07
スーパーセブン
エンジンの後ろ側、ミッションの真上あたりにヒーターのユニットが付いています。このヒーターのファンを作動させた時にわりと大きなビビリ音が出ていたので点検してみます。
まず箱の上側だけを外そうとしますが周囲から留めてあるビスのうち後ろ側がバルクヘッド?との間の隙間が狭くてドライバーが入りません。
こういう場面で使える様に改造したアングルタイプのラチェットドライバーでも入らないので外したビットをスパナで回して取り外しに成功しました。
特に大きなトラブルは発見できませんでしたが、ファンのモーター部分を分解して洗浄、ブラシ部分も磨いて軸受け部分にグリスを補充しておきます。
最後にファンを取り付けますが、ここで羽の向きが裏表逆に付いていた事に気付きました。
右の画像でモーターは向かって右回りし、中央の穴から空気を吸い上げて両脇のヒーターコアで温まった風が運転席と助手席の足元へと送られます。
どちらの向きでも風は送られますが、羽の反り方にはそれなりに意味があるんですよね。
結局のところ異音の発生場所は特定できなかったものの今のところ音も静かでスムーズに作動しております。
2009/12/04
工具の話
まず左の画像ですが、こんな感じの「ギアラチェ」とか「板ラチェ」と呼ばれるメガネレンチの内部がラチェットになった物が売られています。最近では「本締めOK」と謳っている物もあるのですが、やはり構造上は高トルクに向いていないと思うので早回しと仮締めまでの役割りでしょう。
しかし売られている物の大半は紹介している物の様に同サイズの片口スパナがセットになっています。
スパナの場合も高トルクは掛けられず仮締めまでの役割りですので、この組み合わせでは本締め時にはメガネなどに持ち替える必要があります。
私が探した範囲ではKTCの製品で片方がメガネになっている物があるのですが、各サイズで相対的に長さが短くなっており、やはり狭い場所での作業に重点を置き過ぎた感じになっています。
他にあらゆるメーカーを探した訳ではないのですが、安くて作りのしっかりしたメーカーの物が更に安売りしていたのでまとめて購入し、前々から構想を練っていた物を作ってみました。
買ったばかりの新品ではありますが、スパナの部分を切断、同じく新品のコンビレンチのメガネ部分を切断した物と溶接しました。
全長はそれぞれのサイズで十分なトルクが掛けられる寸法に決定しております。
溶接部分はメッキが剥がれていますが、出番が多ければ錆びる事もないでしょう。
いろいろな場面で使ってみないと結論は出ませんが、作業効率のアップにつながれば良いかと思っております。
2009/12/03
ヨタハチ
「レストア」と呼んでも差し支えない作業を施し、晴れて車検を受けてから4年の月日が経ち、2度目の継続検査の時期がやってきた畳屋のおっちゃんのヨタハチです。前回の車検時には走行距離が少ない事もあってホイールシリンダーには手を付けなかったのですが、さすがに4年目という事で今回は中身を確認しておきましょう。
フルードの漏れは無かったのですが、開けてみると内部には少々のサビが発生しております。
カップとブーツは部品を用意していますので、今回はシリンダー内をホーニングして対処できました。
ホイールシリンダーASSYやピストンはメーカーの供給が終了していますので、今後は早め(2年毎くらい?)の点検が必要ですね。
2009/12/02
スーパーセブン
マフラーは継ぎ目のフランジを廃止して集合部から一体にしております。サイレンサーの位置や出口の角度が決まったので最後にマウントブラケットを製作します。
元々付いていたマフラーのマウントは細いステーがボルト1本で付いているだけでした。
デザイン上マウントはサイレンサーの後部に一箇所だけにしたいので、少し丈夫なブラケットへ変更します。
3mm厚のスチール板から切り出しますが、見た目に重そうなので軽め穴を開けておきました。
例によってゴムマウントの上へマフラー側が乗る様にしておきます。
出口部分もカットし直して角度を合わせております。
なかなか良くできたんじゃないでしょうか。
2009/12/01
またまたクラッチの・・・
同じ様な作業は続くもので・・・またまたクラッチレリーズシリンダーです。車両はユニック付きのいすゞエルフです。
仕事用ではありますが、しばらく出番がありませんでしたので久しぶりに動かそうとするとクラッチが全く切れなくなっていました。
正確に言うとクラッチが切れないというよりクラッチペダルが踏めない状態です。
まさかとは思いましたが、レリーズシリンダーを外してみると錆びて完全に固着しておりました・・・。
ここまで錆びていると内部を磨いてみるまでもなく、ASSY交換するのが賢明であります。
レリーズシリンダーASSYとホースを交換し、エア抜きをして完了です。
なかなか定期的に点検する部分ではないですが、早期に発見していれば無駄な費用を掛けずに済んだかもしれませんね。
2009/11/30
スーパーセブン
マフラーを交換しています。用意されているマフラーはそのまま装着できる物ではなく、加工して取り付ける事になっております。
まずタコ足部分ですが、ここはそのまま付くと思いきやボディのパネルに開いた穴を少し広げる必要がありました。
エンジン側のフランジは合いましたが、取り付けボルトの頭が当たってしまい締め付けできなかったので、ボルトの頭をテーパー状に削って対処しております。
マフラー部分はまた別の物を加工して取り付けますが、右の画像は仮組みで位置や角度などを検討しているところです。
見える部分だけに上手く決めたいですね。
2009/11/29
リーフスプリングの加工
うちではスタンダードな作業となっておりますが、今回の依頼はデリボーイという事ですので詳しく紹介したいと思います。まずは左の画像から、車両から外して送られて来たデリボーイのリーフです。元々反りは少ない方です。
次にバラした状態です。
画像では分かり難いですが、一番上のメインリーフより2枚目の方が少しだけ反りが大きく、厚みも少し2枚目の方が厚いです。長さも先端の部分まで含めるとメインリーフより長いです。
そして3枚目はほぼフラットで、厚みはメインリーフの2倍あります。
デリボーイはホーシングの上側にリーフが付いているのでロワーリングブロックでのローダウンができません。
それと2枚目のリーフの形状が変わっているので、よく見掛ける裏返して順番を組み替える方法もできそうにないですね。
前置きが長くなりましたが、今回の依頼者は荷物をあまり積まず乗り心地重視という事ですので、少々工夫をしてみました。
メインリーフは中央部と両端の高低差で30mm低くし、2枚目はそれよりも少しフラットへ近くしています。
これだけでもかなり車高は落ちますが、本来は荷物を多く積んだ時だけ作用する3枚目のリーフが効きっぱなしの状態になり乗り心地が悪化しますので、3枚目は逆反り状態に加工しています。
これで乗り心地を損なわずにローダウンできる予定ですが、後は取り付け時に底付き状態を確認していただいて
バンプラバーを加工していただく事にしましょう。
取り付けはオーナー自身でされる様ですので、結果報告が楽しみです。
2009/11/28
部品の話
画像はAA63カリーナのヒーターバルブです。メーカー(トヨタ)では生産が打ち切られた事になっていますが、実際に生産している下請け(といっても大企業ですが)のメーカー経由で入手する事ができました。
全ての部品に当てはまる事ではありませんが、こういう形で何とかなった時はちょっと嬉しいですね。
2009/11/27
TE30
注文していた部品がそろいました。まずはAE86用のクラッチマスターシリンダーASSY、アルミボディです。
ロッドは元のTE30用を移植しています。先端部分の形状が全く同じではありませんが、問題は無いと判断しております。
次にレリーズシリンダーですが、こちらもTE30用は供給が終了していました。インナーキットの交換で対処する予定でしたが、現物をバラしてみると思ったよりも腐食が進んでいて研磨をしても虫食い状態が消えませんでした。
そこで、このカローラよりも古いのに何故か供給のあったTA22セリカ用を用意しています。
見た目の形状はほとんど同じでミッションへの取り付けは問題無いのですが、ホースの接続部分が違い、TE30に使われるバンジョー型のジョイントのボルトが締め切れません。
これはネジの掛かりを確認しながら先端を削って対処できました。
ロッドの形状も違いましたが、こちらはブーツとセットで入れ替えるだけでOKです。
ここまでやったらついでですのでホースも新調しております。
おまけの作業ですが、バルクヘッドの錆びていた部分は出来る範囲で錆び止め処理をしておきました。
2009/11/26
小ネタ
またまた本日の作業ではありませんが、ワイパーアームのお話です。ワイパーのアームはボディの様に高級な塗装ではないためか古くなると錆びてきていかにもくたびれて見えます。
少しだけ手間を掛けると見栄えも良くなりますので、気になっている方にはお勧めしたいです。
まずはサンドブラストでサビと古い塗装を落とします。
ワイヤーブラシやサンドペーパーを使っても良いと思います。
他に塗装のついでが無い場合はガンで吹くのも手間が掛かり過ぎるので、しっかり塗れば缶スプレーで十分だと思います。
モデルは丸目のKP61ですが、ワイパーの停止位置を立てているのはフェンダーミラーが見易い様にするためです。
2009/11/25
TE30
先日カムカバーからのオイル漏れを修理したサンマルカローラですが、その時にクラッチレリーズからフルードが少し滲んでいる事が発覚しておりました。都合が付いたので車両を預かって作業を開始します。
ついでにマスター側も交換いておく事になったので取り外してみますと、やはり若干の滲みがあったのか取り付け部分から下側へ向かって塗装が剥がれてボディが錆びています。
入り組んだ場所ですので手が入り難いですが、出来る範囲で簡単に錆び処理しておく事にしましょう。
つづく
2009/11/24
フルード漏れ修理
積車の古いマツダタイタンなのですが、クラッチのマスターシリンダーから少しフルードが漏れてきました。部品は用意していたのですが、マスターシリンダーは見るからに入り組んだ場所に付いていて時間が掛かりそうなので、なかなか手を付けられませんでした。
このまま放っておくわけにもいきませんので、なんとか時間を作って作業する事にします。
ここは度々作業できないと思うのでマスターシリンダーはASSYで用意しております。
リザーブタンクから繋がるホースもセット付いていましたが、シリンダーのボディは未塗装だったので簡単に塗装しておきました。
レリーズシリンダーの方も若干の滲みがあったのでついでに修理しておきます。
こちらは簡単に脱着できる場所ですし、シリンダーの痛みも軽症だったのでインナーキットのみの交換で対処しました。
古い車両ですが、これでまた機嫌良く働いてくれる事でしょう。
2009/11/23
小ネタ
本日の話ではないのですが、以前から予定していたミニのダンパーの交換作業をやっております。特に難しい作業ではないのですが、左リアを交換する時だけガソリンタンクを外す必要があります。
ホースの接続は残したままでダンパー交換のスペースを確保する事ができますが、滅多に手を入れる機会もないのでサビの出ている所などを簡単に補修しておく事にしましょう。
この状態でエンジンを掛ける事もできますので、続きはまた今度という事にしましょう。(他の仕事もありますし)
給油口の部分は穴が開いたままになりますので、何か詰め物でもないかと探したところ、インスタントコーヒーのビンがピッタリとはまりました。
2009/11/22
スーパーセブン
かなり前から作業の依頼を受けていたのですが、作業に掛かれるタイミングを失ってしまい先延ばしになっておりました。ようやく作業場所を確保する事ができたので、順番に進めていきたいとい思います。
まずはエアクリーナーの台の部分が割れているので、台ごと交換しておきます。
ブランド物ではありませんが、性能は問題ないでしょう。
エアクリの中にファンネルが突き出して付いているので、エレメント部分の長さは重要ですよ。
2009/11/21
KP61
丸目のKP61スターレットですが、先日フロントフェンダーに付いているウインカー(サイドターンランプ)の台の部分がヒビ割れていたので手入れしようと思って外すとバラバラに砕けてしまいました・・・。新品を入手する事ができたので交換します。
まず外した跡の部分に溜まった汚れを掃除してワックスを掛けておきます。
取り付けビスが入るプラスチックの部分はまだしっかりしております。
取り付けのビスは表から見えるので錆び難い様にステンレス製が使われています。
ちなみにステンレスとボディの鉄が直接接触しますと「異種金属接触腐食」という現象が起こるそうです。
これは違う種類の金属が接触していると、錆びやすい方の金属が余計に錆びてしまうという事だそうです。
ステンレスのマフラーやタコ足を留めている鉄のボルトが異常に錆びている事がありますが、そういう化学的な作用が働いているのですね。
そんな訳でネジが入る部分はプラスチックになっているらしいのですが、これはこれで古くなって痛んでしまい、供給が終了してしまうと代用品を探すのが大変なんですよね・・・。
2009/11/20
K360
手入れしたブレーキのパーツを取り付けました。今回マスターシリンダー側には手を入れておりませんが、右の画像がそのマスターシリンダーのリザーブタンクのところです。
すごくシンプルな形のリザーブタンクは元の物をそのまま使用していますが、カバーの下側には大型バイクのリア用のマスターシリンダーがボディ側の加工無しで装着されております。
2009/11/19
510
部品の組み付けが終了し、作業中に取り外して充電していたバッテリーを取り付けた時に事件は起こりました・・・。「ジュー」という音と共にオルタネーターから煙が出ています。慌ててバッテリーのターミナルを外したので大事には至りませんでした。
原因を考えてみますが、思い当たるとすればラジェーターのロアホースから漏れたクーラントがオルタネーターに掛かった事くらいですが、通常はそれくらいでショートするとは考え難いです。
とにかくオルタネーターを取り外して原因を調査してみましょう。
ケースを開けるとクーラントが流れて来た跡があり、粉を吹いた状態で固まっています。
その流れている部分はB端子が付いているプレートで、その下側で固まったクーラントが鍾乳洞のつららみたいに垂れ下がり、ケースとの間で電気が流れていた様です。
内部を洗浄して組み付けますと問題は解決しました。
なかなかレアなケースだったかもしれませんが、すぐに原因が判明して良かったです。
2009/11/18
K360
マツダK360のブレーキを手入れ中ですが、ホイールシリンダーだけを外して持ち帰っております。前回の作業(5年位前)の時に紹介しておりますが、もう一度おさらいです。
このホイールシリンダーは内径が1インチという1.5トントラック位の大きさです。
マスターシリンダーの補修がどうしても無理だったので、諸事情によりバイク用を流用しております。
そんな訳でホイールシリンダー側も径を小さくする必要があり、流用なども考えましたがパーキングブレーキの構造などの関係で流用は難しく、考えた結果シリンダー内にスリーブを入れて径を変更したのでした。
そのスリーブと元のシリンダーの間にもシールが必要で、溝を入れてOリングを装着していますが、これもカップと同様で定期的なメンテナンスが必要です。
という訳で、今回はオーバーホールと少々の仕様変更をしておきます。
今まではスリーブのOリングが中央付近に2箇所でしたが、両端にも溝を入れて4箇所にしました。
ピストンに付くカップはセイケンから入手できる物です。ブーツも同じくセイケン製で、これは元のK360用です。
そして最後にブリーダープラグです。
右の画像ですが、左側の物が現在一般的なブリーダープラグです。
下側の尖がった部分で穴を塞ぎ、緩める事でフルード交換とエア抜きを行います。
中央の物がK360に付いているプラグです。
昔はこういうタイプが主流だったみたいで、穴を塞ぐボールが入っていてプラグ自体はボールを押さえる役目です。
このボールも腐食してフルードが漏れる場合があるのですが、要らなくなったベアリングをばらして同程度の大きさのボールを拝借すれば代用可能です。
ここまでは特に問題はないのですが、このK360のプラグにはホースを差し込む部分が無く、エア抜き作業がし難いのです。
そこで細めのプラグのネジ部分を削り、K360のプラグの穴を少し拡大したりしながら大きさを合わせて圧入してやりました。
右側の物が完成品です。これでエア抜きもしやすくなりましたよ。
2009/11/17
仕様変更?
クラッチレリーズシリンダーのインナーキットを注文しておりましたところ、届いた部品を見た時になんだか違和感がありました。対象車両はTE30カローラですが、同形式のミッションを使っているTE27やTA22も同じ部品のはずです。
右の画像の左側が以前作業したTE27のピストンで、右側が今回届いた物です。
ご覧の様に新しい方にはカップが一つしか付いていません。
先日もトヨタの部品で箱の中身が違うという事件があったところなので、これは組み忘れではないかと思って問い合わせてみましたが、現在供給されているのはこれで正解だそうです。
試しに古い方のピストンから手前(画像では下側)のカップを外してみますと、ピストンの溝部分の形状は全く同じで、要するに新しい方はただ単にカップが1個省略されているだけという事になります。
ゴムの質が改良されて1箇所だけで良くなったのか、それともただ単にコストダウンで省略されたのか・・・理由はよくわかりません。
2009/11/16
510
オーバーホールしたヘッドを装着します。ヘッドボルトのネジ穴へタップを通してネジ山を掃除しておきます。
ヘッドを載せてロッカーアームやカムシャフトを組み付け、ヘッドボルトを締め付けます。
タペットのクリアランスも再調整が必要です。
今回キャブには手を付けていませんが、同調やスローの調整は必要でしょう。
これで今回の作業はほぼ完成という事になります。
2009/11/15
続、異音調査
続きです。これが元々シートベルトのためのネジなのかどうかは分かりませんが(この年代のこのクラスの車両にはリアシートベルトが標準装備されていません)、リアシートの下の中央部分に開いたサービスホールの向こうにはメンバーに付いたナットが見えております。
ネジのサイズはM16でピッチは1.5です。いわゆるJIS規格ではなく自動車用の規格のネジですので、普通のホームセンターでは売っていません。
ガレージ内を探してみましたが、あいにく見つからず、部品屋さんも休みなので、少し離れた場所にある普通は売っていない物まで置いてあるホームセンター「ム○シ」へ足を運びました。
さすがにM16のボルトが置いてあるかどうか不安でしたが、見事に入手する事ができ早速作業再開です。
ピッチの違うネジが入れてあったためにナット側が痛んでおりますので、まずはタップで修正しておきます。(タップはうちにありました)
少しフロアから突き出すくらいの寸法でカラーを作り、グロメットの中央に穴を開けて防水対策もしておきます。
ここへシートベルトの金具を取り付け、外したリアシートとかなり苦戦して取り付けたと思われるチャイルドシートを復旧して完了です。
試乗してみますと、気になっていた危機的な感じの音はしなくなっております。
各部のガタから来る音は元々あったと思いますが、それが直接室内に伝わって大きく聞こえたのではないかと思われます。
致命的な故障ではなかったので良かったですが、こういう異音調査はなかなか苦労させられるものですね。
2009/11/15
異音調査
何ヶ月か前にブレーキ関係の修理をしたスバルR2です。その後車検を受けられ、足車として活躍されているそうですが、リア回りからの異音が気になるという事でお預かりしました。
いつもの事ですが、異音というのは発生箇所の特定に苦戦する事があります。
試乗して確認してみますと、元々静かな車ではありませんが確かに通常の作動音とは違った種類の音が出ております。
リフトアップして駆動系やマウント類などを点検してみますと各部にそれなりのガタがありますので、どこも疑わしいと言えば疑わしい所ばかりであります・・・。
何度か試乗と点検を繰り返し、なかなかこれと言った部分を発見できずにおりますと、前方のエンジンマウントの上部に真新しいネジを発見しました。
大きく開いたサービスホールからは室内側の防音材が見えていますので、室内側から何かパーツを取り付けてある様です。
メンバー側にはナットが埋め込んであるので元々何かを取り付けるための場所だと思いますが、フロアとメンバーの間には12〜13mmの空間がありますので、そのままではネジを締め切れる状態ではありません。
室内側を見てみると、そこには後から取り付けたリアシートのシートベルトが付いていました。
ボルトのネジピッチも合っていないので、ちょっと無理やりねじ込んである感じです。
グロメットも付いていないので下から水が入るかもしれない状態です。
という訳で、直接異音と関係あるかどうかは分かりませんが、手直ししておく事にしましょう。
つづく
2009/11/14
ドライブシャフトのブーツ
1ヶ月ほど前に各部の点検を済ませていたAW10(1500のMR2)ですが、長距離ドライブ中にドライブシャフトのジョイントからグリスが漏れ出したという事です。リフトアップして見てみますと、右インナー側のブーツに亀裂があり、そこからグリスを撒き散らしております。
特にこの車両は後方排気(こう言うとかっこいいですが)ですので、ここの真上に触媒が付いております。
飛び散ったグリスが排気系へ付着して煙が立ち込めたそうです。
幸い大事に至らず無事に帰って来られましたが、早急に修理する事になりました。
亀裂の状態から判断しますと全体に劣化して破れたという感じではなく、何か異物が当たって破れたのかもしれません。
とはいえ新車時から交換されていないと思われますので、この機会に左右、内外とも交換しておく事になりました。
シャフトを外して洗浄し、ジョイント内部の古いグリスを全て出してしまいます。
インナー側のブーツが特殊な形状ですので汎用のブーツが使えず、純正のブーツキットを用意しております。
グリスもバンドも純正の専用品がセットになっていますので、それなりに高額です・・・。
洗浄時にシャフトの塗装も剥がれてしまったので、ちょっと小奇麗に再塗装しておきましたよ。